広告媒体を選ぶときに意識していることは?(出前館・高木翔太氏)

株式会社出前館 マーケティンググループマネージャー 高木翔太氏
Profile
2018年にLINEのO2Oカンパニーにマーケティング職として入社。LINEトラベルjp、LINEショッピングのマーケティング業務に従事。2020年よりLINEから出前館へ出向し、現在は出前館のマーケティンググループのマネージャーを務める。
注目している媒体
- プラットフォーマー:Facebook、Instagram、YouTube
- コンテンツメディア:aumo、GameWith
- 動画メディア:Amazonプライム、DAZN
- アプリ:日常で使うアプリ(料理、マップ、天気)
広告媒体を選ぶときに意識している点は大きく3点あり、(1)KPI、(2)サービスの特性、(3)媒体の特性とユーザーの状態です。
【KPI】
出前館では、広告媒体を活用して新規ユーザーの獲得を行っています。しかし、新規ユーザーの獲得だけをKPIにするのではなく、その後の購入回数もKPIとして媒体選定を行っています。前者だけに条件を絞ってしまうと購入回数の少ないユーザーへのアプローチが多くなり、中長期で見た時に売上に繋がらないことが多いです。そのため、広告媒体経由で獲得したユーザーのその後の購入回数まで分析し、将来的に継続して利用してくださる可能性が高いユーザーに対して配信をするようにしています。
【サービスの特性】
その上で、出前館(フードデリバリー)というサービスの特性を考慮して、広告媒体選定をする必要があります。特に重要なのが“ユーザーの場所”と“時間”だと考えており、出前を注文できるユーザーに、頼みたくなるタイミングで訴求することが重要です。どんなに出前ファンの方でも、配送に対応していないエリアのユーザーでは実際に注文することができませんし、お昼ごはんを食べた直後のユーザーに広告を出しても獲得は望めません。そのため、エリア・時間をターゲティングできたり、エリア・時間の情報を使用した広告カスタマイズができたりする媒体を選定しています。
【媒体の特性とユーザーの状態】
最後に、マーケティング戦略(アプローチしたいユーザーセグメント/状態)と媒体特性があっているかを判断し、媒体を選定しています。媒体の特性というのは、その媒体がどのようなユーザーセグメントを囲っているか、ユーザーがどのような状態・行動の中で広告と接触するのか、という点です。
戦略と合致しているかを考慮した上で、媒体ごとにユーザーがどのようなタイミングで広告と接触することができるのかを想定し、媒体を使い分けるようにしています。