Teamsの特徴をあらゆるところで伝える
――資料はどのような内容のものを作っていたのでしょうか。
Teamsの特徴や新機能、セキュリティとプライバシーの対応、対応デバイスまでTeamsを利用する際に気になる情報を一つにまとめています。たとえば対応デバイスも、PCやスマートフォンだけではなく、企業の会議システムや工事現場用のヘルメット型ヘッドセットまで、様々な利用シーンに対応できるようになっています。

Teamsには機能的に大きく二つの特徴があります。一つはチャット、通話、Web会議、ファイル共有が一つのサービスで完結していることです。リモートワークにおけるコミュニケーションにおいて必要なサービスが揃っており、ユーザーも使い分けを意識する必要がありません。バックオフィス側も契約が一つで済むので、ラクでわかりやすいのです。そして、もう一つの特徴がMicrosoft 365のハブとして機能することです。たとえばTeamsにチャットでExcelファイルが届いたとしても、そのファイルを見るためにExcelを起動する必要はありません。内容を確認することも、編集することもTeamsの中でできてしまうのです。この二つの特徴がきちんと伝わるような内容にし、全員が同じメッセージを市場やお客様に対して届けられるように留意しました。
――オウンドメディアやペイドメディアの活用についても具体的に教えてください。
まず、オウンドメディアに関しては事例ページの充実を図りました。大企業から学校、公共機関まで、内容が被らぬようありとあらゆるパターンの事例を用意しました。また、オウンドメディアに載せるのみならず、すべて資料として営業にも展開しています。
タイアップに関しては、メディアの特徴・ターゲットに合わせて我々自身の働き方改革に関する取り組みやTeamsを利用する企業の事例など、様々な広告記事を出しています。
調査をもとにメッセージにも変化を
――コロナ禍で導入先企業に変化はありますか。
導入される企業の業種などに大きな変化はなく、全体的に導入数が底上げされた印象があります。特に経済的体力のある企業ではTeamsの導入・利用開始が早かったですね。コロナ禍でDXに対する認識は強まったものの、直近の売り上げの維持・拡大が重要なお客様もいらっしゃいますので、基本的には大企業を中心に導入が進んでいるように感じます。
――広報と連携した情報発信も行っているとのことですが、どのようなことを行っているのでしょうか。
様々なプレスリリースやブログを出していますが、最近、注目いただいたのがリモートワークに関する調査結果の発表です。ニューノーマル時代においてどのような労働環境、働き方が求められているのか、マイクロソフトの研究部門が様々な切り口でリサーチしています。
たとえば、脳波による研究でわかったのは、対面会議よりもビデオ会議が疲れるということです。きっと、在宅勤務を実践されているみなさんが実体験されていることですよね。それが脳波で証明されたのですが、我々はこの結果をもとに対面での会議に近い環境を作り出すTeamsの機能として「Togetherモード」を開発しました。実際にこの機能を使ったユーザーの脳波を計ってみると、脳の疲れが少ないことがわかっています。

また、チャット利用に関する調査では、すべての時間帯でチャットの利用が増えていることがわかりました。特に平日の8~9時、18~20時、土日は増加しており、土日に関しては200%もチャット量が増加している結果となりました。家族との時間を大切にする欧米も含めてこうした変化が見られますので、定時の概念が壊れつつあるのがわかります。
これらの調査結果は我々がメッセージを発信していく際にも非常に役立っています。もはやTeamsの機能訴求をしているだけではユーザーに届きません。そういった方に対し、少し前で言えば働き方改革、現在だとリモートワーク、今後はニューノーマル時代の働き方など、それぞれの時代でTeamsを含め当社がどういったことを提案できるのかを伝えることが重要です。その際にこういった調査結果は、我々の提案に信ぴょう性を持たせることができるので、とても助かっています。