広告運用に加え、クリエイティブ制作やフォーム改善までサポート
――では、これまで展開されてきたWebプロモーションについて教えてください。
椿本:まずは、ビルトインガスコンロの購入に関するユーザー調査から始めました。そこから、ビルトインガスコンロを買い換えるタイミングは、経年劣化や引っ越し時が大半であることがわかりましたので、まずはILOのコンセプトを踏まえて「好きな色のコンロを選んで、お気に入りのキッチンを作りましょう」のメッセージを伝えるコミュニケーション設計を行いました。
椿本:その上で、具体的なWebプロモーションを実行していきました。始めは、リスティング広告からスタートし、ディスプレイ広告やInstagramなどの運用広告、リターゲティング広告などへ展開しています。
――クリエイティブ制作では、どのような点に注意されましたか。
川村:広告を始め、LPやWebサイトのコンテンツなど、すべてのクリエイティブに「自分のキッチンにILOがあるときの気持ち」を考えた表現を取り入れています。そして、A/Bテストを行いながら、PDCAを回し、クリエイティブを改善しています。やはり、料理シーンなど、お客様の生活やキッチンをイメージできるような表現、自分ごと化しやすいクリエイティブの反応が、高い傾向にありますね。
野田:広告やクリエイティブだけでなく、サイト内のユーザー行動データを参考に、Webフォームの改善も行いました。D2C Rさんに、Webフォーム内の離脱傾向を調べていただき、電話番号の入力を必須から任意に変えるなど、お客様のサイトへの来訪からご購入まで、プロセス全体の改善を進めています。
オンライン専売なのに、紙のカタログを作成。その理由とは?
――「オンラインでコンロを買う」体験を訴求するため、どのような施策を行われていますか。
椿本:ユーザーアンケートでは、「実物を見たい」の声が多いんです。ショールームへのご案内が理想的ではありますが、やはり「オンラインでコンロを買う」という新しい体験の訴求がポイントです。まずは、オンラインでILOを深く知るコンテンツの制作を強化しました。
亀島:具体的には、実際にILOを設置されたお客様のご自宅へ伺い、ILOがある生活のレポートコンテンツを制作したり、モニターキャンペーンを行い、投稿頂いた画像をサイト内でユーザーフォトとして公開するなど、ユーザー視点を重視したコンテンツも作りました。すると、お客様の反応も次第に変わっていき、注文数に反映しています。
野田:また、電子と紙のカタログ2種類を制作し、お客様がILOを理解、ご検討しやすいような情報発信に取り組んでいます。
――Web上のコンテンツだけでなく、紙のカタログも作成されたのですね。
野田:はい。やはり紙面のほうが、より実物に近い色味を表現でき、お客様の納得感を得られやすいのではないかと考えました。また、ビルトインコンロは検討期間が長い商品です。住まいのことですから、ご家族で相談するシーンを想定すると、紙のカタログが使いやすいですよね。また、カタログご請求後にオファーメールが出せるため、お客様との関係を作ることもできるんです。
川村:リンナイさんは常に、お客様が納得して購入できる環境作りを大切にされています。紙のカタログもコンロの質感が表現できるようにとこだわっていらっしゃいますし、お客様の利便性を考え、楽天市場など販売チャネルを増やしています。私たちも、トータルのプロモーションがご提案しやすいですね。