技術は人の創造性のために あえて「非効率にいこう。」(プレイド)
2020年を振り返って
コロナ禍によるデジタルシフトの加速。生活者が企業に求める期待価値が、企業の提供価値を上回ることで生じた顧客と企業の関係性の変化。それこそが、CXの重要性が増す理由です。「デジタルが当たり前」の顧客に向き合い、自社のデジタル変革を促し、顧客に良い体験を届ける。いわば「CXを見据えたDX」という発想で、KARTEを活用する企業も増えています。不確実性がますます高くなり、不可逆的な変化が加速した2020年は、「顧客にどのような価値を提供できるか?」という原点に立ち返ることの意義が改めて問われる1年でした。
2021年へ向けて
2020年代前半は、データとテクノロジー、それらを活用する企業活動と顧客接点など、あらゆる領域において変節点が訪れます。私たちはこれまで通り、企業が理想的な事業環境を実現できるよう、KARTEを中心にしたプロダクト開発とこれからの時代にあるべき姿の啓発活動を継続します。コロナ禍によって突如本格化したDXは、業務変革や効率化に力点が置かれていると感じています。だからこそ私たちは画一的な価値提供よりも、データとテクノロジーによってこそ、企業とその従業員が創造性を発揮し、生活者が豊かな体験を享受できる世界を目指し、あえて「非効率にいこう。」と働きかける1年にしたいと考えています。

代表取締役 CEO 倉橋健太氏
1983年大阪府生まれ。同志社大学を卒業後、楽天に入社。2011年にプレイドを創業。2015年、CX(顧客体験)の向上に貢献するCXプラットフォーム「KARTE」をリリース。EC・人材・不動産・金融など幅広い業種で導入企業を増やし、リアルタイム解析を基盤として拡張機能も続々と開発している。
機動性・現場が自ら考え動く組織づくりが重要に(ヤプリ)
2020年を振り返って
「機動性」が大事な年でした。大型イベントや展示会の実施、対面での商談が難しくなり、既存のマーケティング施策では立ち行かない状況になりました。展示会を中心としていたオフライン施策は、ウェビナーを中心としたものへ変化。「状況に応じたスピード感」「現場で考え実施できる組織づくり」の重要性を再認識した年であったと思います。一方でしばらくすると、同じ施策を他社も実施するようになり、情報の乱立が起こってきました。いかにして、ターゲットのインサイトをついた企画を、より目を引くクリエイティブで作れるか?この辺りの試行錯誤は、昨年と比べものにならなかったと思います。
2021年へ向けて
私たち「ヤプリ」は、まだまだ認知が足りません。そのため、アプリの開発・運用・分析をノーコードでできるアプリプラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」をより多くの方に知っていただきたいと思っています。エンジニア不足という社会課題に対して、ノーコードでアプリが作れることにより、様々な課題解決ができると思っています。一方で、前述の通り情報の乱立が起こっています。そのため、ABMもより一層進化させて、企業毎・課題毎のコミュニケーションを緻密に設計していきたいと思っています。

執行役員 CMO 山本崇博氏
アイ・エム・ジェイにて、データ分析・コンサルティング部門の新規立ち上げを牽引し、その後、同社執行役員としてマーケティングコンサルティング部門を統括。2019年よりヤプリにてCMOに就任。2020年より同社執行役員。