コンテンツの見直しで考えるべきこと
マーケティングがうまくいっていない原因として、コンテンツが決定的に少ない、コンテンツのクオリティが低いといったケースも考えられるでしょう。
コンテンツはマーケティングのすべての過程で必要なものです。特に今はオフラインのチャネルが使えないので、LPや資料ダウンロード用のホワイトペーパーなどオンライン上のコンテンツが極めて重要になってきます。
そのコンテンツを作るときに考えなければいけないのが「出口戦略」です。顧客は課題を解決する手段としてプロダクトの導入を決めますよね。では、それぞれの顧客が抱えている課題は同じだろうか?と掘り下げてみると、そうではないはずです。便利にする手段として、効率化する手段として、効果を挙げる手段としてなど、それぞれ異なる目的を持っています。
そのためまずやるべきことは、課題とプロダクトによる解決方法のセットパターンの洗い出しです。この切り出しパターンを多く出せるマーケターほど、例外なく優秀であると言えます。そこが見えてきたらコンテンツに落とし込んで表現していきます。その王道が「導入事例」ですね。オンラインでも構わないので、徹底的に取材してみるのも良いでしょう。
見込み顧客が課題として認識できていない場合もありますし、課題はわかっているものの解決方法がぼんやりとしているケースもあります。その課題と解決方法のイメージ作りのお手伝いをするのがコンテンツの役割だと思います。逆にコンテンツがないことは機会損失につながってしまうという考え方を持つべきでしょう。
潜在的なもの、顕在化されたもの含めた顧客課題と、自社のプロダクトによる解決策のパターンをいくつも考える。そしてそれらをコンテンツ化する。集客と育成と管理のマーケティング3工程をフル回転させてマーケットにアピールする。訴求内容を整理したものがコンテンツであり、訴求内容を届ける方法がマーケティングの3工程と理解するとわかりやすいでしょう。
次回は、よくあるリスティング広告のミスやSNSを使ったBtoBマーケティング、リードナーチャリングの重要性、リードデータマネジメントの手法など、より実践的な内容に踏み込んでいきたいと思います。
COLUMN ブランディングの誤解
本記事でも触れたブランディングという言葉。「実力以上に見えるよう装飾する」というイメージが持たれることがありますが、そうではなく「実力をマイナスカウントされることなく表現する」というのが正しい理解だと思います。プロダクトだけではなく、会社にも人にもブランディングは必要で、経歴や機能、実績をピックアップして、装飾し、ストーリー化します。私はこれからのブランディングのポイントは“装飾していない感じ”、つまり自然体をどれだけ表現できるか、であると思っています。ロジックも感性も総動員して自己表現する、感情への訴求がより大事になってくる領域だと考えています。