コンテンツのリッチ化
動画に代表される広告表現のリッチ化の傾向はますます強まっている。ブロードバンドの普及は大容量のデータを利用した表現を可能とし、またCGMの誕生はバイラルCMに代表されるインタラクティブ性の強い新たな広告手法を生んだ。「『いかにユーザに楽しんでもらえるか』という視点が広告モデルの進化を把握する鍵です」
表現手法が自由に「リッチメディア広告」
数分間に渡ってFlash映像を配信する10MB動画や、仮想空間での擬似体験によるイメージ伝達を可能にした3Dインターネットなどが最近のリッチ広告の代表例。また、再生中の動画に視聴を妨げないサイズで広告を表示するオーバーレイ技術など、ユーザの活動に配慮した表現手法も現れてきている。その他リッチメディア広告に関連して押さえておきたい事例を以下に紹介する。
- PERSONIVA
オブジェクト認識技術を応用したユーザ参加型のバイラル広告サービス。自分の顔写真などをupし、広告動画内に登場させることが出来る。
- セカンドライフ
Softbank MobileとSamsungが国内企業主体となって初めて島を丸ごと構築したのを皮切りに、「KDDI」「三越」など多くの企業が参画している。
口コミネットワーク「バイラルCM」
ブログ・SNS・動画共有サイトといったCGMに対して、自由に再利用できる動画CMなどを投下する広告モデル。広告に興味を持ったユーザによるクチコミ宣伝効果を意図的に狙う。2007年は多くの企業が「YouTube」や「アメーバブログ」にバイラルCMを公開してユーザの注目を集めた。その他バイラルCMに関連して押さえておきたい事例を以下に紹介する。
- ニコニコ動画
ニワンゴが運営する動画投稿型サイト。サイト内の滞在時間ではYouTubeを上回るまでに成長した。ユーザがその動画の関連商品を画面下に貼付ける事ができる「ニコニコ市場」と呼ばれるECサイトや、モバイルへの展開などバイラル広告の代表的な存在として注目されている。
- クチモバ
モバイルバイラルネットワーク。企業は動画などのコンテンツ型広告を配信、ユーザはおもしろいと思ったものを自身のブログやSNSなどに投稿したり、メールで友人に教えたりすることができる。