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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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私のキャリア

ジャングルジムに登るように冒険的なキャリアを作る

 広告・マーケティング業界で活躍する人物の職業人生、キャリアを伝える本連載。今回は、Facebook Japanの望月良輔氏を紹介する。化粧品業界で10年以上のマーケターキャリアを持つ同氏。新しい業界でチャレンジしたいとFacebook Japanへ転職し、同社のプロダクトを活用した中小ビジネス支援を担当している。また、「歌うマーケター」として音楽活動にも意欲的だ。顧客のインサイトをくみ取り、ビジネスだけでなく社会に対しても貢献したいと語る望月氏に、仕事に対するマインドセットを聞いた。

※本記事は、2021年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』65号に掲載したものです。

コロナ禍中で決意した、新たな挑戦

Facebook Japan グローバルビジネスマーケティング
望月良輔(Ryosuke Mochizuki)氏

中学1年からの4年間をベトナムで過ごす。慶應義塾大学卒業後、フィッツコーポレーションへ入社し、営業を経て香水のブランドマネージャーに。2013年に日本ロレアルへ転職し、プロダクト担当からブランドマーケティング統括までを経験する。2020年5月より、Facebook Japanのグローバルビジネスマーケティングにて、中小ビジネス支援を担当。

――まずは、これまでのキャリアを教えてください。

 2020年の5月にFacebook Japanへ転職し、FacebookやInstagramを活用した中小ビジネスの支援を担当しています。前職までは、大学卒業から11年間、化粧品業界で営業やマーケティングのキャリアを重ねてきました。新卒で香水を扱うフィッツコーポレーションに入社し、2013年に日本ロレアルへ転職しました。ロレアルでは、プロダクト担当からブランド全体のマーケティング統括まで、複数のポジションを経験しています。元々香水や化粧品が好きで、充実した日々を過ごしていましたが、もっと他の業界のことも知り、世の中へより大きなインパクトを生み出したいと考えるようになったのです。また、マーケターとしてコロナ禍に向き合う中で、DXの重要性を強く実感していたため、デジタルの領域にも関心が高まっていました。そのようなとき、Facebook Japanが中小ビジネスの支援を担う人材を募集していると知り、「これだ」と転職を決意しました。実は私は中学・高校とベトナムのハノイに住み、新興国ならではの経済成長や格差を肌で感じる環境で育ちました。また、当時インターナショナルスクールに通う中で、様々な国籍や背景の人々と出会い、多様性やグローバルな視点に触れることができました。大学ではソーシャルイノベーションや、ソーシャルアントレプレナーシップを専門的に学び、社会人になってからも、経済活動を通して世の中に少しでも良い影響を生み出したいと考えてきました。そうした思いもあって、この職種に魅力を感じたのだと思います。

――続いて、現在のお仕事を教えてください。

 主に中小ビジネスを対象に、Instagram/Facebookの活用方法をお伝えするオンラインセミナーやイベントの企画・運営を行っています。Facebook Japanでは2018年から、地方活性化支援プログラム「その先へ with Facebook」の一環としてセミナーを開催しており、これまでに約250万人にご視聴いただきました。また、今年6月から7月にかけては、昨年末に包括連携協定を結んだ東京都の後援による中小ビジネス・消費者に向けたイベントを開催する予定です。7月は「中小企業魅力発信月間」ということもあって、より多くの方に中小ビジネスの魅力やFacebook社の取り組みを知っていただくために、準備を進めています。

 オンラインセミナーで活用事例を伝える際には、Instagramを活用している中小ビジネスのお客様にご協力いただくのですが、機能の使い方紹介に終始せず、ストーリーテリングの要素を大切にしています。具体的には、お客様が持っているヒューマンストーリーやエモーショナルな内容もしっかりと伝えます。そのような事例は共感を生み、見ている方の心を動かします。なお、キャスティングにあたっては、私がビジネスや団体の方へ直接アポイントを取り、時にはヒアリングを担当することもあります。お客様が何を考えているのか、どのようなニーズを持っているか、自分の目と耳で直接確かめることは、化粧品業界で身に着けた“カスタマーオリエンテッドの姿勢”の根幹ですし、業界やポジションが変わっても、大切にしていこうと思っています。そして何よりも、お客様の声を聞くことは、モチベーションにつながりますよね。

 オンライン上のイベントを担当して感じるのは、リアルタイムでお客様のコメントやアンケートが入手でき、すぐに自分の仮説を検証できるおもしろさです。次のイベントに活かせるPDCAのスピード感にも、やりがいを感じています。Facebook Japanに入社してからはテクノロジーに触れる機会が増え、そのキャッチアップは今まで以上に努力しています。ですが社内にはその道のプロフェッショナルがたくさんいますから、わからないところは隠さずに、頼る・聞くようにしていますし、みなさん快く受け入れてくれる土壌があります。

オンラインセミナーでは自らが登壇しストーリーを伝えることもある
オンラインセミナーでは自らが登壇しストーリーを伝えることもある
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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/05/26 09:30 https://markezine.jp/article/detail/36332

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