媒体を使った「広告」である必要はない
ただ、その世界でトップに立っている経営陣クラスの人たちは、すごく頭が良くて情報もたくさん持っています。だから、そういう人達には「市場規模がこうで売上構成がこうで」っていう外部からの提案とは、違ったものを求めるケースもあるわけです。
僕らがやっているのは数字的ではないかもしれません。もっとざっくりしているというか。 「あなたの会社はこういう色ですよね。ちなみに、世の中こんな感じです。だからこうするのが、いいんじゃないですか?」という提案をして「そうそう、まさに!それなんです!」ってなるような。数字というより、その経営者の実感を言い当てるっていう感じですかね。
「この企業の悩みには、テレビはこの企画で、新聞はこういう原稿で」と返さないといけない。
でも媒体と紐づけずに自由に考えると「じゃぁ、今回は御社の工場のみなさんの制服を新しいデザインにするだけで、別に媒体を買っての広告はしないで良いじゃないですか」とかいう発想があってもいいですよね。
それも「広告」と考えると、広告の概念が広がるじゃないですか。必ずしも媒体を購入した上での「広告」である必要はないなと。
それでも十分にコミュニケーションできる。むしろ、媒体を使わないほうがいいケースだってありますよね。もちろん、媒体を使ったほうが効率的な場合もありますから、そのときはそういう提案をすればいいわけですし。課題に対する解決策を選定するときに、もっと自由に考えられるようになりました。