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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2021 Autumn

現場で生きる細かいコツが満載!ウェビナー飽和状態でのリードの質低下・集客問題に対する3社の取り組み

データの整備・検証/当日フォロー 2社のリードの質改善施策

井田:瀬崎さんはリードの質を高める工夫をどのように進めていますか?

瀬崎:当社ではマーケティングのDX化を進めており、ウェビナーの回数やメールの強化を行うことで、デジタルリードも前年比4倍となりました。とはいえ、やはり案件化するものとしないものの二極化が浮き彫りとなり、リードの質問題が上がってきたので、データでリードを検証することに取り組んでいます。ポイントは「そもそも、そのリードは当社のお客様なのか」という点と、「そのお客様が、今欲しいと思っているか」という質とタイミングの両軸で検証していることです。

 具体的にやっていることは2つです。1つはデジタルリードの可視化・分析。データをしっかりクレンジングして可視化・分析しやすいように整備した後、MAでそのデータ一つひとつに評価付けを行なっていきます。この判断基準がリードの質になり、BIツールを使って「ウェビナーの参加者のうち、当社のお客様がどれくらい参加したのか」など分析していくわけです。

 もう1つが勝ちパターンとの比較です。先ほどタイミングの軸でリードを検証していると話しましたが、タイミングを掴むのは大事な反面、難しいんですよね。当社では成功モデルを定義して、そこと近しい行動をしているリードの方に、追加オファーを出していくということに取り組んでいます。実際に今Webサイト強化をしてリードを取っているのですが、Webから入ってきたリードがウェビナーに参加して案件になるという勝ちパターンを踏襲することで、従来に比べ約2倍くらい差が出ることがわかってきました。この活動をサポートするのがCDP(カスタマーデータプラットフォーム)です。

井田:瀬崎さんはデータに強いんですよね。データクレンジングなど時間をかけて整理しつつ、CDPを構築して、勝ちパターンを見つけて、ステップメールのタイミングを見計らい、オファーを出して成果を上げているんですね。

 では、私もリードの質向上に向けて取り組んでいることをお話しします。リードの質とは、そもそも受注するかどうかにかかっています。集客が多くても受注していなければ意味がないので、どうすれば受注につなげられるかを考えました。

 ウェビナーが増えてしばらく、セミナー後に参加者の方にアポを入れようとしても、全然アポが取れないということがありました。電話をしても、そもそもウェビナーに参加したことを忘れている方が多くて……。要は「記憶に残っていない」わけです。ウェビナーが増え、ラジオ感覚で聴くようになれば、運営側からいきなり電話が来ても驚くだけですよね。それまで電話はウェビナー2日後くらいにかけていたのですが、このタイムラグが問題なのではないかと思い、当日フォローに切り替えました

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 まずウェビナー前日に申し込みリストを精査して、既存のお客様や、直近で資料をダウンロードしてくれた方などを洗い出し、誰が誰をフォローするかを決めてインサイドセールスにアサインします。当日、ウェビナーの出席者を見てインサイドセールスがフォローするようにし、またMAでアンケートを実施し、その回答をsalesforceにリアルタイムで連携することで、インサイドセールスがアンケートの回答状況を見ながら適切にコミュニケーションするようにやり方を変えました。これでアポ件数がかなり上がるようになったんです。ウェビナーが増えてきて、なかなか記憶に残らない中では、当日フォローの効果が非常に大きかったですね。

集客に効果抜群!DMも積極的に活用しよう

井田:次のテーマは、ウェビナーが増えている中、「集客が大変になってきている問題」です。もう時間がないので、おすすめの方法を簡単に紹介して終わりたいと思います。

瀬崎:では一言でまとめます。直接DMを送ってみてください。当社では以前に井田さんから教わったDM作戦を活用しているのですが、今後は手紙に色や香りを付け、心理的作用への効果を検証したいなと考えています(笑)。

井田:井田メソッドというんですけど、おすすめですよ。ポイントは、請求書のような見た目の封書にすることと、事前にきちんとターゲットリストを作ることです。SNS広告よりもCPAはいいので、騙されたと思ってやってみてください。「コロナ禍で出社を控えているのでは」と思われがちですが、意外と受け取っていただけます。

成末:僕もやってみます。

井田:最後は駆け足で申し訳ございませんでした。イベントやデマンドジェネレーションで奮闘しているマーケターの方は多いと思いますので、ぜひまたこうした機会で情報交換ができれば嬉しいです。ありがとうございました。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/25 09:00 https://markezine.jp/article/detail/37473

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