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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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人を育てる。組織を育てる。

キャリアの入り口に「データ分析」がある。成松氏が語る、アスクルの人材育成・組織強化

リモートワーク環境下での若手の育成で意識していることは?

 コロナ禍になってから、自分のワークスタイルを柔軟に選択できる環境になったので、人材育成やチームビルドについては、ゲームルールが大きく変わったと思っています。Zoomでのコミュニケーションが圧倒的に増えた中で、意識しているのは、まず1on1の機会を積極的に設けること。一対一のコミュニケーションはZoomでも問題なくできるので、今どういう仕事をやっていて、順調そうなのか、詰まっているのかなど、それぞれの状況を把握するようにしています。

 もう1つ重要視しているのは、アサインメントです。誰にどの仕事をアサインするかは、以前より注意して考えており、各部門の部長とこれについて話し合う時間が非常に増えました。自宅で仕事をする時、1つのことに集中する、深く覚えるということに関しては生産性が高まると思っています。ですが、それ以外の情報がまったく入らなくなってしまうので、各人のジョブやスキル、経験が横につながっていかないのです。そこで、1つのジョブやスキルが積みあがったら、意識的にその横にある仕事をアサインして、スキルの領域を広げていくようにしています。

 たとえば、同じマーケティングという仕事の中でも、デジタルプロモーションを運用する、キャンペーンを設計する、インセンティブを設計する、Webサイトの運用をする、SNSを運用するなど、細かくジョブは分かれていますよね。小さなジョブでもいいので、到達したらすぐに次を経験させるようにしています。

最後に、マーケターの成長・育成に必要なものは何だと思われますか?

 マーケターという仕事は、究極的に言うと、市場を作るものだと思っています。市場を作るということは、消費者の新しい習慣を作ること。今まで生活者や我々のお客様がしていなかった新しい習慣をいかに作るかということが、マーケットを創造することであると変換して、いつも考えています。その意味では、プロモーションもプロダクト開発もMAの活用もすべて手段であると捉えて、新しい習慣ひいては市場を作ることができなければ、マーケターであるとは言えません。これは、私自身自戒の念を込めて常に意識していることです。

 ですので、マーケターになるためには、1つのジョブに留まるのではなく、複製的にジョブをこなし、スキルを身につけていくという学びの繰り返しが必要です。1つのことを覚えて、そこにずっと安住するのは心地いいですが、マーケターとしては自分のスキルが劣っているという風に考えて、危機感を持ったほうがいいでしょう。マーケターは、新たな武器を身につけ続けなければいけない、とても学ぶことの多い職種だということを前提に、突き進んでいくしかないと思います。

 実際に、チームメンバーの育成においても、各人のジョブを明確にしながら、お客様の顧客体験を創造する力がいかに広がっているかを日頃から確認し合うようにしています。それぞれの業務やスキル、KPIから逆算して、顧客体験や市場の創造まで考えられるようなコミュニケーションをしようと、日々意識しながら取り組んでいます。

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/26 08:30 https://markezine.jp/article/detail/37580

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