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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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人を育てる。組織を育てる。

キャリアの入り口に「データ分析」がある。成松氏が語る、アスクルの人材育成・組織強化

 マーケティング業界でも深刻な問題となっている人材不足とどう向き合い、どこに解決の糸口を見つけるか? また、ビジネスをリードできる強いマーケティング組織をいかに作っていくか? 各社の取り組みを探る本連載、今回はアスクルでLOHACO事業本部の副本部長を務める成松氏を取材した。すべての部門にデータ活用が浸透しており、若手人材も多数活躍しているアスクル。その強さの理由は、どこにあるのだろうか?

※本記事は、2021年10月25日刊行の定期誌『MarkeZine』70号に掲載したものです。

若手の人材が多数活躍されているアスクル。人材育成・スキル開発の仕組みがあるのでしょうか?

アスクル株式会社LOHACO 事業本部 副本部長 兼
ECマーケティングディレクター 
兼 ビジネスプランニング統括部長 成松岳志氏

 2007年アスクル入社。オフィス向け通販サイト「ASKUL」のCRM、プロモーション、新規サービス企画担当を経て、個人向け日用品EC「LOHACO」立ち上げに参画。現在は、LOHACO事業の副部長として、販売、マーケティング、事業企画、データ分析、システム開発などを担当。

 私が副本部長を務めるアスクルのBtoC事業「LOHACO」でも、例にもれず人材不足は課題としてあがっており、若手の育成やスキル・キャリアの開発をどのように進めていくか、ずっと模索し続けている状態です。そうした中で、各人のトレーニングの制度は、試行錯誤をしながらより良い形を作っています。

 ことデータ分析のスキルに関して言うと、今LOHACOの業務においてデータ分析と関わらなくていい職種はありません。KGI、KPIはすべてデータを基に設計されており、どの部門に配属されても、全体のKGIから分解されたどこの部分のKPIを担当しているかを理解している必要があります。なぜ目標に到達していないのか、到達するためにはどうすればいいのかを考える上で、データ分析が不可欠な環境になっているのです。

 ですので、マーケティングに限らずどの職種に対しても、データ分析のトレーニングの環境が準備されています。ちょうど今日この後もZoomでのトレーニングが予定されていて、トレーナーは新卒3年目の社員です。90人程のメンバーに向けて、LOHACO本店のリニューアルに際して出てきた、新しいデータの定義や活用法についてレクチャーがあります。こうした社内の勉強会はこの他にも多数開催されています。

 LOHACOの事業が始まってから5年目くらいまでは、新卒で入社した方には、データ分析と改善を繰り返すグロースハックのような活動だけに集中する期間を設けていました。アクセスログを解析してもらい、どこにどんな原因があるのか、さらにどう改善すればいいかを考えて実際にやってみて、効果検証をする。データを使ってPDCAを回すという経験をしてもらってから、各部署に配属されていくというプロセスを踏んでいました。

 ですが、アクセスログが分析できても顧客体験の全体像をつかめるわけではありません。データベースから直接抽出してデータを分析することが各部署で必須になってきており、それに合わせて研修の内容をアップデートさせてきました。今年からは新卒の研修プログラムに、「SQLを書いて顧客データを分析する」というところまでが組み込まれています。キャリアの入り口のところで、データを活用してハンドリングしていく技術が基礎素養の1つとして組み込まれているのです。

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LOHACOのマーケターを育てる上で、最も重視してるスキルは?

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/26 08:30 https://markezine.jp/article/detail/37580

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