Z世代・ミレニアル世代へのリーチに効果的
――Twitchをマーケティングに取り入れている企業は、Twitchのどのような特徴に注目しているのでしょうか?
マーケティングの観点から見ると、Twitchには次の3つの特徴があります。1つは、Z世代やミレニアル世代にリーチできるということです。インタラクティブな環境で若年層(18~35歳)にリーチしたい場合は、ライブストリーミングやゲームを通じたブランドプロモーションを行うと効果的です。
2つ目は、元々視聴者が属しているコミュニティ内でブランドを認知・体験してもらえるため、深いエンゲージメントが得られるという点です。Twitchでは、誰かがゲームをプレイしているのを見ながら、リアルタイムで仲間と会話をするなど、オンライン上でありながら極めて人間的な交流が行われています。こうした環境下だからこそ、Twitchでのブランド広告はエンゲージメントに大きなインパクトをもたらすのです。
3つ目は、すでに一般的な広告チャネルでは到達しにくい視聴者にアクセスすることができるということです。Twitchでは、デバイスやコンテンツのジャンルを問わず、多様なゲーマーにリーチすることができます。また、Twitchの動画広告はノンスキッパブル広告です。そのため、数多くあるコンテンツの中から自分の好きなコンテンツを視聴したい、スキップできる広告はできる限りスキップしたいといった「コンテンツをコントロールする」ことへのニーズが特に強いZ世代やミレニアル世代へのリーチも可能です。
――ゲームと関係ない企業・ブランドもありますが、そういった企業がゲームをマーケティングに取り入れる際のポイントは何でしょうか?
前述したとおり、日本の人口の60%以上がゲームをプレイしていますから、ゲーマーだからといって特別な消費行動を取るわけではありません。ですので、一見ゲームと関係ないように思われるブランドや製品でも、Twitchのオーディエンスにアプローチすることは有効です。その際、Twitchと相性が良く、オーディエンスのエンゲージメントが高いゲームコンテンツを活用すると良いでしょう。
たとえば、アメリカの大手食品メーカーであるMars Wrigleyは、同社のガムブランド「5Gum」のキャンペーンをTwitch上で行いました。目的は、オーストラリアの25歳未満の人々にリーチすること。実施したライブストリーミング配信は、117,000人に視聴され、配信中には11,000のチャットが交わされました。さらに、キャンペーン後に実施したブランドリフト調査では、製品の購入意向が9%以上高まったという結果も得られました。
ゲームは日常生活の一部に。今後のさらなる成長拡大に注目
――Twitchをマーケティングに取り入れようと検討しているマーケターへ、最後に一言メッセージをお願いします。
コロナ以前よりゲーム市場の成長は顕著でしたが、コロナ禍のステイホームを受け、ゲームは生活の一部となりました。Twitchは、ゲーム、エンターテインメント、スポーツ、音楽など、さまざまなコンテンツを配信する世界有数のライブストリーミングサービスです。平均すると、毎秒250万人以上の人々がTwitchにログインしており、2021年には実に1,400万人以上がTwitchで自らストリーミング配信を始めました。そして、わずか1年で1兆2,000億分の動画が消費されるほど、デジタルエンタメおよびデジタルコミュニケーションの主流となっています。
2022年以降もTwitchでは、最高のゲームコンテンツを「見る」だけでなく、その周りで「交流する」コミュニティとしての位置づけを確立し、ライブストリーミングサービスの最前線を率いていくべく、投資を続けていきます。
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