Uber Eatsが行ったキャンペーン
――実際にUber Eatsでインフルエンサー配信を行った時の手応えはいかがでしたか?
中川:我々が行ったのは、夜遅い時間でもUber Eatsで注文できることを訴求するキャンペーンです。配信中は、インフルエンサーの方にカレーやオムライスなどいろいろな食べ物を注文できるQRコードを印刷したパジャマを着てもらい、視聴者の皆さんにそれを画面越しに読み込んでもらう、という企画を行いました。
インフルエンサーの方が「次は何を食べたい?」と視聴者に聞き、チャット欄で「オムライス!」というコメントが来たら、そのQRコードを読み込めるようにカメラに見せて……とワイワイやっている感じが私も見ていてとても楽しく、エンゲージメントが高まっていくのを感じましたね。
アンダーソン:そのようにユーザーが参加できる企画にすると、エンゲージメントが高まりやすいので素晴らしいと思います。タイアップ企画に関しても、Twitchユーザーはそれが配信者の応援に繋がるとわかっているので、最後まで見てくれることが多いです。
――どの媒体でも広告は好意的に見られない面がありますが、Twitchはなぜそうなりにくいのでしょうか。
チョコブランカ:アンダーソンさんがおっしゃったように、Twitchには配信者を応援するカルチャーがあります。ですので、自分が応援している配信者を応援してくれる企業と捉えて、タイアップ企画でもポジティブな印象を持ってくれるのだと思います。
アンダーソン:Twitchとしても、コンテンツの間に流す広告は配信者の方がタイミングを指定できるようにするなど、広告が嫌悪されないような仕組みや機能を整えています。
ライブ配信のリスクはどう考える?
――事前に収録するのとは違い、ライブ配信のインフルエンサータイアップ企画は、コンテンツを企業側ですべてコントロールできないがゆえのリスクも考えられます。その点は、どのような対策をされているのでしょうか?
アンダーソン:Twitchの担当者が企業や代理店の方から商品の特徴やPRしたいポイントなどをヒアリングし、配信者の方にNGワードなども含めてお伝えするなど、細かく準備・管理しています。ブランドセーフティの観点でも、AIによるモデレーションやNGワードの除去など、さまざまな工夫を行っています。
中川:当然ライブ配信のほうが収録コンテンツよりもリスクは高まりますが、私はトレードオフだと考えています。本格的なエンゲージメントを育んだり、熱量を生み出したりしたい時は、視聴者と双方向にコミュニケーションできるライブ配信のほうが強いので、その効果とリスクと、どちらを選ぶかという話だと思いますね。配信者さんもプロとして自身のブランドを守りながら配信されているので、変なことをするとファンが離れていってしまいます。そういった意味でも、配信者の人選さえしっかり行えば、あまり変なことは起きないのではないかと思っています。
――配信者の選定は、どのように行うのでしょう?
中川:我々の場合は、そのプロモーションのターゲットと視聴者層が近く、なおかつ届けたいメッセージに適していると思われる方にお願いするようにしています。企画内容については、配信者さんが一番視聴者の方を理解されているので、こちらでガチガチに決めすぎず、ある程度の軸は設定しつつも、基本はお任せするようにしています。配信者さんとファンの間にあるエンゲージメントを最大限に活用するという観点で、ある程度お任せするほうが効果的ではないかと思っているのですが、配信者さん側は「お任せします」と言われると、困ってしまうんでしょうか?
ももち:いえいえ。我々がいただくタイアップ案件も、基本的な情報をいただいた上で、あとは自由にやって下さいというものが多いです。ライブ配信では視聴者の反応をリアルタイムに見て、アプローチを変えていくこともできます。Twitchは視聴者の熱量が高いので、非常に刺さるPRになっているのではないかと思います。
――最後に中川さん、Twitchの活用を検討しているマーケターへ一言アドバイスをいただけますか?
中川:これまで何度かインフルエンサータイアップ企画を実施しましたが、毎回学びが多くあります。ライブ配信は今後もさらに成長していくと思いますし、早めに取り組むことで先行者利益を期待できるところもあると思います。興味のある企業の方々は、まずは試してみるとよいのではないかと思います。
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