TBWAワールドワイドのカルチャー・インテリジェンスチームBackslashが、「2022年のエッジ(Edges, 2022)」レポートを公開した。
「エッジ(Edge)」とは、単なる流行に留まらず、世の中に台頭しつつあり将来の文化に大きなインパクトを与えると予測されるトレンドを意味する。「人の価値観として根付いていること」「具体的な消費行動に影響を及ぼしていること」「ビジネスに対して明確な示唆を持つこと」などの基準を満たしているものがエッジとして選定される。
2022年、特に注目すべきエッジは次の3つ。
流動する現実(Liquid Reality)
現実世界とメタバースの境の区別がつけにくくなっていく。この流動的で一見無限にも感じられるメタバースの世界とどう向き合えば良いのか、地から足が離れないようにはどうすれば良いのか、見せてくれるだろう。
性の解放(Sexual Liberation)
性の物象化とエンパワーメントは、長い間、セクシュアリティとの向き合い方を複雑にしてきた。しかし、過去の苦しみから解放されたセクシー文化が、現在、従来のタブーを破壊している。「快楽」をポジティブに捉える新時代が登場している。
「富」ハック(Wealth Hacking)
遊んで利益を得られるゲーミングからミーム株(meme stocks)まで、富を得る約束、期待と落胆を繰り返してきた社会が、独自の方法で富を築き始めている。経済機関への信用が薄れ、簡素化が求められる中、ますます多くの人が型破りなものに手を出していくだろう。
Backslashチームはその他、33のエッジを選出。メンタルヘルスや不平等性、死、データ所有権、労働、サバイバリズムなどに対する姿勢や行動の変化をレポートにまとめている。
同チームのカルチャー戦略担当Cecelia Girr氏は「すべてを犠牲にしてまで『進歩』の道を歩むべきなのか?世界が考え始めているのです。企業はそういった過去の経験をどのようにして『進化が行き過ぎたもの』とバランスを取るか、一度問いかけて見てはいかがでしょうか」とコメントしている。
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