「モテシャンプー」のコピーは効果大⁈ 検証で掴んだLINE広告で響くクリエイティブ
MZ:これまでLINE広告を運用された中で、得られた気づきはありますか?
坂口:クリエイティブについては、ユーザーに響くポイントを大きく分けて3つ発見できています。1つ目は王道ですが、モデルやタレントさんなどをイメージモデルに起用してユーザーの目を引くもの。2つ目は、シズル感のある表現を用いて、MEDULLAのボトルクリエイティブを前面に押し出すもの。3つ目は、「週末限定」「1日〇〇名限定」など、限定感やお得感が感じられる情報を盛り込んだものです。
さらに細かい部分では、MEDULLAのキャッチコピーについても検証を重ねています。たとえば、「世界に1つのシンデレラシャンプー」「香水シャンプー」「モテシャンプー」といったMEDULLAならではのベネフィットを落とし込んだコピーは、特にクリック率が良いですね。このようにLINE広告で配信効果の良かったクリエイティブは、テレビCMや雑誌広告など他媒体でもアレンジして横展開しています。LINE広告はリーチできるユーザー数が多いため、ユーザーの反応が多いクリエイティブの傾向をつかむなど、検証の場としても活用できると感じています。
MZ:効果の良いクリエイティブについて、他媒体とは異なるLINE広告ならではの特徴はありますか?
坂口:TikTokやYouTubeなどエンタメとしての要素が強いメディアでは、シーンの切り取りでMEDULLAの価値を表現することが多いです。たとえば、「いい香りのするシャンプーで、どんなふうにモテるのか?」をイメージできるようなシーンで表現する形ですね。
一方、LINEはコミュニケーションアプリという特性上、日常のふとした時に“いかにユーザーの興味を引けるか”がカギになります。そのため、LINE広告では先ほどお話した「香水シャンプー」「モテシャンプー」のように、商品の特徴などを端的に表現したタイトル(テキスト)が重要になります。このタイトル次第で広告の効果も大きく変わってきますね。
MZ:タイトルも重要な要素になるんですね。静止画と動画では、どちらのクリエイティブフォーマットを使われることが多いですか?
坂口:出稿開始当初は静止画をメインで用いていましたが、徐々に動画の割合を増やしてきました。現在は、半々くらいの割合で運用しています。
精度の高さを実感するターゲティング機能
MZ:LINE広告の配信機能では、どのような機能を使われていますか?
坂口:広告代理店と連携して複数の配信機能を活用していますが、直近では電話番号をアップロード(※)した「類似配信」で高い成果が出ています。弊社で保有するお客様の電話番号をリスト化し、そのリストを定期的に更新しながら運用しています。
2年ほど運用を続けていく中で、LINE広告はターゲティングの精度が確実に上がっていると感じます。新しくリリースされた機能があれば積極的に活用していますが、実際の広告効果の数字からも実感しているところです。今後は、コンバージョンAPIの機能追加も期待しています。
MZ:LINE広告とMEDULLAのプロダクト自体の相性の良さもあるのでしょうか?
坂口:そうですね。実は、LINE広告との相性の良さは予想していなかった発見でした。MEDULLAのリリース当時は、おしゃれでかわいいボトルデザインを売りにしているヘアケアブランドは多くなく、またパーソナライズのサービスもほとんどありませんでした。そのため、ボトルのビジュアルやパーソナライズという切り口の広告自体が、LINEの中で目を引く状態だったのだと思います。その意味では、先行者優位が働いた結果と言えるかもしれませんね。
(※)類似配信で用いるオーディエンスとして、企業が保有する電話番号をアップロードして配信に利用することができる。