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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

ブログとアフィリエイトから見直す、「個人Web」のパワー(後編)


アフィリエイトの理想と現実

和田
でもちょうどその頃、自分自身がアフィリエイトの現状に懐疑的になりつつありました。
四家
え、そうなんですか それは聞きたい。
和田
とにかく検索エンジンから集客したもの勝ち。コンテンツがなにもなくても、「とりあえず集客してバナークリックさせて、クッキーを踏ませる」そんなのも横行してしまっていた気がします。
四家
あー なるほどねえ。「アサマシ」ってやつですね。
和田
自分が思い描いていたアフィリエイトの理想は、個人の良質な情報発信が、企業活動と結びついて、いろいろな可能性が生まれてくるというもの。ちょっと違ってきちゃっているなあと。ところが自分の本は、しっかり読んでレビューを書いてくれる人が売ってくれた。その人の書評に自分がまたコメントを入れて、意見を言ったり、御礼をすることができる。自分のブログにもトラックバックがドンドン集まり、ブログ+アフィリエイトの可能性を感じました。
四家
なんか話がどんどん繋がるんですが、それって和田さんがメーカーというかマーチャントの立場じゃないですか。今までアフィリエイターだった和田さんが、今度は逆の立場に回っているわけですよね。
和田
四家
すごいなあ。
和田
企業側も個人も、アフィリエイトをして、ブログをする。この2つを一緒につなげてやってみると、すごく面白い。
四家
で、次に出た本が マーチャント向け、企業担当者向けの本で「アフィリエイト・マーケティング実践マニュアル」。一冊に情報ぎっしりつまった本ですね。
和田
本当に書きたかったのは、こっちの企業向けの本です。にわとりと卵なんですが、アフィリエイトが発展するには、企業側の啓蒙が先かなと。でもなかなか、企業側は本腰を入れない。先にアフィリエイトのほうがブログもあって盛り上がり、あとから企業がついてきた感があります。
四家
そうですね。
和田
当初は、企業側が個人サイトを軽視していた傾向もあるのですが、最近は、図に乗った個人が企業を威嚇するなんてことも起きているみたいですね。個人サイトが力をつけてきた証拠でもあるのでしょうが、それにも反発を感じます。
四家
まあ批判は必要だとしても、威嚇はもう、ときにはテロに近いものがありますよね。
和田
本当にそうおもいます。
四家
元々商売って 客と商人が互恵的な 相互教育的な関係になるもんだと思うんですよね。うまく行くときには。
和田
ふむふむ、確かに。相互教育的っていい言葉ですね。
四家
だからアサマシだけのアフィリエイターにはそういう企業しかつかないし、それでお金が回るんであれば、まあいいや、やっててよ。と
和田
今日、アフィリエイトの商談会があったのですが、液晶ディスプレイ市場の動きについて、アフィリエイト提携している企業担当者から教えてもらう。でもその会話の中での自分の問いかけが、先方にとっても貴重だったりもして、最後は一緒に「どうしたらもっと、大型ディスプレイのよさって伝えられるんでしょうね」とディスカッションして盛り上がる。個人サイト運営者と企業担当者のコラボレーション、本当に楽しいものです。

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「復権」と「武器」そして「バランス感覚」

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/07/12 21:16 https://markezine.jp/article/detail/38

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