カギとなるのは「能動的なコンテンツ体験」
3つ目の「体験共有」というのは、広告そのものを誰かと一緒に体験したい、誰かと一緒に体験するほうがおもしろいという考えです。若年層は、友人や家族、あるいはオンラインコミュニティと広告体験を共有したいと考える傾向があります。
Twitchが行った別の調査によると、若年層は「同じような考え方を持つコミュニティを見つけるためにSNSを使用する可能性」が成人平均より35%高かったり、「意見を共有するためにインターネットを使用する可能性」が成人平均より37%高く、実際に若年層はそもそも共有や繋がりをデジタル体験に求めていることがわかります。
最後に「ニーズに合った広告であること」については、先述した興味・関心との関連性だけでなく、「どの広告形式へのニーズが高いか」にフォーカスしています。実際に、最も共感する広告フォーマットの種類を尋ねたところ、若年層の71%がソーシャルメディア上の動画コンテンツやインフルエンサーのコンテンツに注目し、行動を起こす可能性が高いと回答しました。一方、テレビ広告のような従来型への広告の関与は低くなっています。これは、関連性のある広告体験や共有される広告体験に対する彼らの要望を考えると、驚くことではありません。
先述の通り、若年層においては、自身が消費するコンテンツに参加したい、コンテンツと交流したい、それに関する会話に加わりたいというように、能動的な“コンテンツ体験”を求めるインサイトが根底にあると考えています。これは、従来のメディア主導の受動的な“コンテンツ視聴”とは本質的に異なるものです。
コンテンツを消費しながら共有できるライブストリームをコンテンツ体験として求める傾向が高まっているのも、ここに起因します。自分自身がコンテンツの中にいる、リアルタイムにその瞬間を共有することで、自分もコミュニティの一員であることを実感したいと考えているのではないでしょうか。実際に、若年層はライブ配信を視聴するためにSNSを使用する可能性が成人平均よりも37%高いことがわかっています。
Twitchでは「広告」もコミュニティに欠かせない価値となる
ここまでは一般的な若年層の傾向についてご紹介してきましたが、ここからは、若年層の求める広告体験を実現できる場所としてTwitchのコミュニティを見ていきたいと思います。Twitchのコンテンツとコミュニティは、「フライホイール(はずみ車)」として作用し、すべてはストリーマーから始まります。
どういうことかと言うと、ストリーマーが楽しみながら素晴らしいコンテンツを配信すると、視聴者も素晴らしいコンテンツを体験し、配信を見るために毎日クリエイターの元へ訪れるようになります。こうして、トラフィックが増加し、クリエイターと視聴者のエンゲージメントが強まり、コミュニティが形成されていきます。
ここで広告の出番です。トラフィックが増えると、クリエイターは、標準広告や各種の広告コラボレーション企画、ブランドによるスポンサーシップなどコンテンツを収益化する機会を得ることができます。この収益により、クリエイターはより素晴らしいコンテンツを作り続けることができるのです。クリエイターが成長し、生計を立て、周囲のサポートコミュニティを構築するというTwitchの根底にあるメカニズムを広告が支えています。