博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は、生活者のメディア接触の現状を捉える「メディア定点調査2022」を発表した。同社では、同様の調査を2006年から毎年1月末~2月頭にかけて実施している。
「携帯電話/スマートフォン」が「テレビ」を上回り、首位に
メディア総接触時間は445.5分(1日あたり/週平均)に。コロナ禍のメディア環境を捉え過去最高を記録した2021年からは5.4分減少したが、高止まりで推移している。
「携帯電話/スマートフォン」(146.9分 前年比7.7分増)は、初めて「テレビ」の接触時間(143.6分 前年比6.4分減)を上回った。「雑誌」「タブレット端末」は微増。それ以外のメディアは減少した。メディア総接触時間の「携帯電話/スマートフォン」 のシェア(33.0%)は「テレビ」のシェア(32.2%)を上回り、全体の1/3に迫る勢い。
テレビ受像機のインターネット接続率は51.4%と初めて過半数に
テレビ受像機のインターネット接続率は2021年から5.6ポイント増加し、51.4%と過半数に達した。コロナ禍で急伸した民放公式テレビポータルTVerの利用率はさらに伸長し、32.0%と初めて3割を超えた。
2020年から急速に伸長した定額制動画配信サービスの利用率は47.5%。微増ながら増加傾向は継続している。生活者のテレビ視聴の自由度は高まり、コンテンツの選択肢は飛躍的に増加し、テレビ受像機の活用も益々多様化していくことが予想される。
つなぎっぱなしのコミュニケーションやコンテンツ同時視聴は、若年層で3割前後
コロナ禍で在宅時間が増えた結果、新たに生まれた長時間のオンラインコミュニケーションや別の場所にいる人とのオンラインによるコンテンツ同時視聴は若年層に顕著に見られる。
親しい人と「オンラインでつなぎっぱなしで過ごすことがある」は全体では2割弱(16.2%)だが、10~20代は3割強。別の場所にいる親しい人と「オンラインでコンテンツを同時視聴することがある」は全体では1割だが、20代は約3割である。メディアサービスのデジタル化は進み、オンラインによるつなぎっぱなしのコミュニケーションやコンテンツの同時視聴といった新たなメディア行動の兆しは、若年層に根付き始めている。
【調査概要】
調査地区 : 東京都
標本抽出方法 : RDD(Random Digit Dialing)
調査方法 : 郵送調査法
調査対象者 : 15~69歳の男女
標本構成 : 652サンプル 2021年住民基本台帳に基づき性年代でウエイトバックを実施
調査期間 : 2022年1月20日~2月4日
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