Microsoft 広告の特色や優位性は?
――Microsoft 広告の特色を教えて下さい。
オーディエンスとターゲティング能力の独自性についてお伝えしたいと思います。日本はWindowsのインストールベースが大きく、デスクトップPCにおけるMicrosoft Bingのシェアも10.8%まで拡大しています(出典:comScore PC Search Market, Dec 2021)。Bingのユーザーには、他のネットワークと比較し、男性、若年層(16~24歳)、中高年層(45歳以上)が多く含まれます。また、学歴が高くプロフェッショナル意識があり、高額商品を購入する傾向があります。環境や持続可能性(サステナビリティ)への意識が高いのも特徴です。(出典:GWI、クロスタブビルダー(日本)2021年第1四半期~第2四半期)
次にターゲティング能力について、当社のファーストパーティデータは端末10億台を網羅し、クロススクリーンのデータシグナルを毎日200億回更新しています。日本では、年齢、性別、位置情報、デバイス、LinkedInディメンション(業界、会社、職種:年内公開予定)を含むデモグラフィックデータを提供していきます。
――御社は広告以外にもさまざまな事業をお持ちですが、全社売上における広告事業の比率をどの程度高めていくお考えでしょうか。
先ほどマイクロソフトの広告収入は100億ドルと申し上げましたが、これは売上全体の6%ほどです。マイクロソフトの他のビジネスも急速に成長しているため、この比率を高めていくのは簡単なことではありません。AzureやOffice、XBoxなど、マイクロソフトは素晴らしいポートフォリオを持っています。
私たちが広告ビジネスのみに支えられている会社ではなく、多様な収益源を持っていることは、他社とは異なる強みになっています。広告を出稿するときも、1ヵ所だけではなくさまざまな媒体に出してみますよね。多様であることはどんな場面においても重要です。

――広告事業の成長に向け、複数の企業を傘下にしていますね。
はい。私が今回の来日でお伝えしたい最大のメッセージは「マイクロソフトがいかに広告事業にコミットしているか」ということです。それを証明する要素の一つが、Xandrの買収です。これはブランドやビジネスが動画広告を検討する上で重要になります。Xandrは強力なDSPとSSPを有しており、それを当社の動画製品と機能的に組み合わせることで、市場で非常に競争力のある提案ができるようになります。同社のCTV事業も成長しており、これまでとは違う非常に魅力的なサービスを提供できると確信しています。
また、2019年のPromote IQの買収を通じて、リテールメディアの領域にも注力しています。多くの小売業者はビジネス上多くのチャレンジがある中で、新たな収益源の発見を急務としています。特筆すべきは、現在のほかの広告ソリューションがほぼどれも小売業者と競合していること、よってこうした小売業者を強力に支援するリテールメディアが求められている、ということです。だからこそ小売業のためのMicrosoft 広告の存在意義があります。サイト外や店舗での販売機会を提供することで、小売業者の経済的な原動力の回復に貢献できます。
――買収した企業にマイクロソフトの文化を根付かせ、事業成長につなげていくためにどんな方法をとっていますか。
すべての企業に、私たちの企業文化に関するトレーニングを提供しています。私たちの使命は、より多くの地球上のすべての組織とすべての個人に力を与えることです。どのシーンにおいても、Empowerがキーワードになります。リテール領域を例に挙げると、Promote IQは、小売業者が成長し続ける力を与えるために存在し続ける、ということです。
