AppsFlyer Japanは、国内のデジタル広告業界関係者を対象に、プライバシー保護に関する各種の対策や規制が与える影響についての意識調査レポート「プライバシー保護強化がデジタル広告業界に与える影響」を発表した。
過半数がIDFA制限による悪影響を実感
まず、IDFAの利用制限およびATT施行が、自社のマーケティング関連機能や施策に与えた影響について調査した。結果「多大な悪影響」または「多少の悪影響」を感じたと答えた割合は55.5%に達した。
Cookie制限についても、ターゲティングと計測への悪影響を懸念
次に、SafariにおけるサードパーティCookieの制限が自社のマーケティング関連機能および施策に与えた影響について調査。「多大な悪影響」または「多少の悪影響」を感じた回答者は62.3%にのぼった。中でも「多大な悪影響」を感じた事業者の割合は、IDFA利用制限の場合よりも大きいことが明らかになった。
また、2023年後半に予定されているChromeにおけるサードパーティCookieのサポートの完全廃止によって、マーケティング関連機能・施策に何らかの悪影響を被ると予測した回答者が全体の70%を占めた。中でも「多大な悪影響」があると見込む事業者が31.3%という結果となった。
加えて、サードパーティCookie利用制限が自社のマーケティング関連機能・施策のどの領域に影響をおよぼしたかを調べた。結果、リターゲティング(63.2%)、コンバージョン計測(52.1%)が半数以上を占めた。
6割以上が、モバイル・ウェブ広告予算の配分を見直し
プライバシー保護に関する動きにより、予算配分の見直しを行ったか調査したところ、33.1%予算配分の変更を実施したと回答。またこの制限を機に、それ以外のチャネルを含めた予算配分の見直しを行った事業者が34.6%にのぼった。
なお、サードパーティCookie利用制限にともなうウェブ広告関連の予算配分の見直しを行った事業者も33.1%に。また「何も対策を実施していない」事業者が39.8%であった。
プライバシーに配慮した計測環境の整備が急務
最後に、どのようなアトリビューション関連機能が必要かを尋ねたところ、回答者の75.8%が「プライバシーに配慮したうえで、引き続き正確な計測が行えるような機能」と答えた。また、IDFAに依存せずリターゲティングに活用できるデータの抽出方法についても、56.1%が高い関心を寄せていることがわかった。
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