Q&Aの投稿内容をUGCとして活用
岩城:Q&Aのやりとりを基に、マルハニチロからもお役立ち情報の提供を行っているんです。たとえば「さば缶に関するお悩み」では、海と魚がもっと好きになるWebマガジン「umito.」の人気コンテンツ「サバペディア」から、レシピページをピックアップしています。

岩城:また、時短レシピや冷凍食品の活用に関するQ&Aでもまとめ記事を作成し、マルハニチロの商品紹介につなげています。
水野:なるほど。ユーザーが投稿するコンテンツは「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」と呼ばれていますが、会員相互のコミュニケーションで生み出されたUGCは、より影響力が大きそうですね。Q&Aのやりとりが、UGCに「ストーリー」という重みを付加していると思います。
Q&AをUGCとして活用できるのは、コミュニティを運営する企業の強み。ほかのコミュニケーション施策と比べてユニークだと感じました。それにしても、サバペディアのインパクトは抜群ですね(笑)。
日常の出来事を特別な会話に育てる
水野:食事や料理などの日常をテーマに設定すると、コミュニティの盛り上げを継続するのが難しいのではないでしょうか?
岩城:タレントを起用したテレビCMや、全社で進めているキャンペーンとの連動も素敵だと思うので、Oishiine!!内で取り上げることはあります。ただ、Oishiine!!で非日常感のある施策をするのは「ちょっと違うな」とも思っていて。
マルハニチロの商品は、ご家庭で日々召し上がっていただくものです。Oishiine!!の役割は、ご家庭で起こる日常の出来事を共有いただき、その声を会員同士の「特別な会話」に育てること。だからこそ、声を寄せやすいテーマの設定や、会員がお互いにリアクションしやすくなる機能の追加を行っています。
たとえば、家事の負担を軽減する「時短」への関心が高いことを踏まえ、時短レシピや調理の裏技などのテーマは頻繁に取り上げています。みんなで解決!Q&Aでも、時短に関する質問は定番。マルハニチロの商品はそのまま食べられるものや、ひと工夫して楽しめるものばかりなので、時短というテーマとは相性が良いんです。
また、写真投稿コンテンツの「フォトレポ」では、昨年のリニューアル時に投稿画像へ吹き出しや説明を追加できる機能を実装。見る側がリアクションしやすくなり、いいね!やコメントも増加しています。
水野:会員から大きな支持を受けているOishiine!!ですが、社内の評価や反応はいかがですか?
岩城:社内に対しては、お客様の声を直接聞くことができる場であることを説明し、理解を形成。評価は上々で、様々な部署に協力してもらっています。商品開発を担当している部署からはアプローチしたいユーザー像をヒアリングし、Oishiine!!のコンテンツに反映しています。