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Withコロナ時代、一歩先行く企業コミュニティの共創最前線

Q&Aの回答数は平均30件超!社員の親しみやすさが魅力のマルハニチロ「Oishiine!!」

社長も登場!親しみやすさと安心感を魅力に

水野:Oishiine!!では、社員の方が顔出しで登場していますよね。コミュニティに社員が登場して親近感を生む手法は、ほかのコミュニティでも見られますが、マルハニチロではどのような点を工夫されていますか?

アイ・ティ・アール シニア・アナリスト 水野慎也氏
アイ・ティ・アール シニア・アナリスト 水野慎也氏

岩城:親近感を持っていただくことはもちろん、安心して参加できる雰囲気づくりには心を配っています。幸い、炎上などのトラブルもありません。日常の食卓をテーマにしているコミュニティであるからこそ、我々も同じ目線で会員のコミュニケーションに加わり「おいしいね!!」の声を一緒に生み出したい──社員が等身大で登場する意図はそこにあります。

水野:聞くところによると、社長さんも登場したそうですね。

岩城:そうなんです。現社長の池見が社長に就任した2020年6月にインタビュー記事を掲載しました。事前にOishiine!!で募った質問を基にインタビューを実施。記事の公開後は、会員から「頑張ってください」という励ましや、回答へのお礼コメントなどがたくさん寄せられました。

水野:今後Oishiine!!をどんなコミュニティにしていきたいとお考えですか?

岩城:マルハニチロへの親近感をさらに高めるためには、より大きなコミュニティへと育てていく必要があります。Oishiine!!の価値を様々な部署に伝え、多くの社員に登場してもらうことで、マルハニチロの親近感を醸成していきたいです。

 また、マルハニチロにはOishiine!!の会員にお伝えしきれていない事業がまだまだたくさんあるので、今後はそうした事業も取り上げていきたいです。

水野:御社はSDGsにも力を入れていらっしゃいますよね。

岩城:はい。「海といのちの未来をつくる」というブランドステートメントを掲げています。SDGsというと、意識の高いキーワードに聞こえますよね。Oishiine!!ではSDGsを日常の食卓と結び付け、食卓にならぶ魚にまつわる「おいしい話題」として、わかりやすくお伝えできればいいなと思っています。水産物や食卓というテーマを絡めて発信できるのは、マルハニチロの強みだと思っています。

水野:お話を伺って、Oishiine!!とマルハニチロの魅力が十分に伝わってきました。本日はありがとうございました。

対談後記

 企業コミュニティで永く会員との関係を維持するにあたり、テーマ選定は重要なポイントです。Oishiine!!では、ごく当たり前の「日常の食卓」をテーマに設定。巧みに話題をつくり、コミュニティの活性化に成功しています。

 自社の強みを理解し、お客様の声を丁寧に拾い上げ、双方向でコミュニケーションを実現する同社の事例は「わが社には訴求する魅力や題材がないよ」と嘆いている多くの企業にとって、参考になるのではないでしょうか。

 またOishiine!!は、会社や社員を等身大で見せることにこだわり、会員と同じ目線でコミュニケーションとる努力を惜しんでいません。対談の中で岩城さんは「会員に安心してもらえる場づくりはコミュニティ運営における永遠の課題ですが、不安を感じているのはむしろ企業側かもしれない」とおっしゃっていました。お客様との深い関係を築くには、自らがお客様へ歩み寄ることが大切なのだと、対談を通して改めて理解することができました。

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この記事の著者

水野 慎也(ミズノ シンヤ)

株式会社アイ・ティ・アール シニア・アナリスト
デジタルマーケティングを中心に、IT製品・サービス市場の調査分析を通し国内企業のITや企画部門向けにコンサルティング活動を行う。 自身も前職のカゴメでは、ファンコミュニティサイト“&KAGOME”の担当者として運営をリードした実績を持つ。
【関連リンク】アイ・ティ・アール

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39337

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