高単価な商品でも売れ、顧客の声が見えるように
──Meatfulを立ち上げてからの成果はいかがでしょうか。
高崎:発売から間もないため、売上はまだまだこれからですが、高単価の商品でも売れるということがわかってきました。たとえば、シャウエッセンは約400円ですが、DRY MEATSは3,000円を超えています。これまでお歳暮やお中元でしか高単価商品を売ることができていなかったのが、それを日常でも生み出せたのは大きな成果だと考えています。
また、どのようなお客様が購入しているのか、顧客の解像度が上がったのも成果の1つです。これまで購入者のデータは流通が握っていましたが、今回の取り組みで商品を買った方のデータが集まっています。また、顧客インタビューを通じて、購入者と直接コミュニケーションをとることができており、顧客理解が深まっています。
早川:お電話などの問い合わせの他、SNS、リアルイベントなど様々なチャネルからお客様の声をいただいており、いい意味で「日本ハムらしくない」新しい商品・ブランドが着実に作れていると感じています。Meatful自体の認知や売上の手応えだけでなく、コーポレートブランド全体に良い影響を与えるような取り組みになる手応えも得られてきています。

今後は認知拡大とラインアップ拡充を目指す
──最後に今後の展望を聞かせてください。
高崎:現在は4つの商品を提供していますが、Meatfulの「お肉の新たな可能性にミートする。」のコンセプトを体現するには、まだラインアップが必要だと感じています。また、まだまだブランドの認知も足りないので、どのように認知を広げていくかも考えていきたいです。また、お客様からアイデアを募集して商品化するなど共創などにもチャレンジしたいです。
早川:認知拡大を広げていくには、広告だけではなく、第三者の口コミが重要になってくると感じています。インフルエンサー、アンバサダーやUGC(User-Generated Content 購入者発信のコンテンツ)なども上手く組み込みながら、口コミを伝播させて熱量高い顧客の共感を獲得し続けていきたいです。
杉山:今はブランドや企業がメッセージを伝えるだけでは、消費者は信用しません。日本ハムの「たんぱく質を、もっと自由に。」を体現する商品・サービスを提供し続けて、お客様からの信頼を獲得したいと思います。