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特集:TikTok×マーケティングの最前線

“TikTok売れ”の実態とポテンシャル。狙って起こすために必要なことは?

バズに再現性はあるのか?

──ありがとうございます。TikTokの強みは“バズ”による認知獲得にあるとわかりましたが、ここに再現性を持たせることはできるのでしょうか?

森:再現性という観点では、TikTokはとてもやりやすいプラットフォームです。TikTokはフォロワー数が増えてからも、新規ユーザー向けの動画がバズる傾向にあります。InstagramやYouTubeはフォロワー数が増えていくと、ファン向けの動画の再生数も伸びていくのですが、TikTokにはその傾向がほとんど見られません。

 そのため、一貫して新規ユーザーに向けたコンテンツを作り続けていくのがおすすめです。具体的には最初の2秒で飛ばされてしまわない工夫が必要で、逆に中盤以降に盛り上がりのあるコンテンツはInstagramのほうが伸びやすいと感じます。

 一度バズを起こせたら、そのコンテンツのどこが受け入れられたのかをしっかりと分析し、その“型”を踏襲した動画を複数作っていきます。新規ユーザーに評価されることが重要なので、同じ型を何度も使っても問題ありません。それが飽きられてしまう前に、次の“型”を見つけることは必要です。

──注目を集めやすかったり、受け入れられやすかったりするコンテンツはあるのでしょうか?

田中:動画ならではのモーション(動き)を活かしたコンテンツは受け入れられやすいです。

今瀧:新型コロナウイルスの状況が落ち着いていくにつれて、オフラインでのサンプリングや路上ライブが再開しつつありますよね。一般の方々がそれを撮影し、TikTokに投稿することで、バズが生まれるという光景も目にします。

 今後は状況を見ながら、オフラインのイベントも再開されていくと思います。そのため夏の花火大会などは、TikTok上で注目を集めることになるかもしれません。

ライブコマースやオフラインイベントとの連動にも注目

──TikTok売れの言葉が話題となった昨年冬頃から、マーケティングツールとしての使い方にも、コンテンツのトレンドにも、さらに変化が見られています。皆さんが注目している動きはありますか?

森:真っ先に挙げられるのは、ライブ配信でしょうか。UIやシステムなどが、だんだんと他のライブ配信プラットフォームに似たものへと変化してきていると感じます。これまでTikTokには、いわゆる「推しに貢ぐ」文化はあまり存在しなかったのですが、最近、ライバーさんのなかにはTikTokのほうが稼げるといった方もいらっしゃるようです。

田中:ライブコマースの方面で新しいトレンドが生まれていることは確かですね。今のところTikTokには決済機能がないので、ライブコマースには向いていないのではないかと思われがちですが、活動されている方の中には要素を分解し、導線をうまく設計して、TikTokのライブ配信に取り入れている方も見かけます。

 TikTokの支援を行っている中でも、これまでフォロワー単価を指標としていただくことの多かったプロモーションのご依頼が、平均再生回数に置き換わってきています。過去にInstagramやYouTubeで起こっていたより本質的な指標を追いかけていくという変化が、TikTokにも起こり始めているという印象があります。

今瀧:注意したい点としては、様々な企業がTikTokを活用し始めた近年では、企業公式アカウントがTikTokの文化を無視し、炎上してしまうケースも目にするようになってきました。

田中:TikTokにはリポストの文化がなく、マイナスなコメントを見えなくするフィルターもかけられるため、TikTokの中では問題が起こらなくても、TikTokに投稿された動画が他のSNSに転載されることで炎上し、気づいたときには手遅れだったというケースもあるため、注意が必要です。

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SNSごとの特性を把握するのが最重要

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/26 07:30 https://markezine.jp/article/detail/39470

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