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マーケターが知っておきたいBtoB企業広報の基礎知識

BtoB企業こそ広報とマーケの連携が重要。成果を出しているスタートアップの事例を紹介

カミナシの広報活動が早期から上手くいった理由とは?

 そして、やはりカミナシが創業後すぐに広報活動をスタートさせ、マーケティングと連携しながら成果を上げられていることには理由があります。

 カミナシの場合、トップ自らセミナーなどに参加して広報活動について学び、資金調達先であるVCから広報活動の重要性について助言を得ていました。また、経験豊富な広報担当者を採用できたことで、広報活動を積極的に行える土台が早期からできていました。

 広報の宮地氏は、地道な関係構築を行った上でないとメディアに情報を取り上げてもらうことは難しいことを踏まえ、資金調達前からメディアとの関係性作りに注力してきたそうです。

 宮地氏は、「打ち上げ花火のような1回限りの情報発信でメディアと関係構築を行うことは難しく、質の高い情報を継続して出し続けることが重要。BtoB広報は『信頼の貯金』で成り立つ」と話します。

 カミナシでも、トップが早期から広報の重要性を意識できたことが最初のターニングポイントでした。また、広報、マーケティングが壁を持たずに細やかに情報共有し、“お互いのリソースを使い倒す”ことで初期から成果を出すことができたと言えます。

今回の事例から学ぶべき2つのこと

 ここまで、創業当初から広報部門を置き、マーケティング部門と積極的に連携しながら成果を上げている企業事例を紹介しました。

 広報活動が難しいとされるBtoB企業では、特に広報活動が後回しにされがちです。しかし、成功を収めている2社からは以下のようなことが学べます。

 1つは、どんなに小さな会社でも早期から取り組むマーケティング活動と広報活動をシームレスに連携させ、枠にとらわれない活動をすることで、効率的にマーケティング、広報双方の成果を得られること。

 もう1つは、これらを実現するために、広報活動の重要性や可能性を早めにトップが認識し、トップ自らが広報活動にコミットするのが大事だということです。

 ぜひ皆さんの会社でもこの2つのポイントが押さえられているか現状のマーケティング・広報活動を振り返ってみてください。そして「プレスリリースの発信」など、できることから広報活動をスタートさせ、マーケティング並びに広報の成果につなげていただければ幸いです。

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この記事の著者

松田 純子(マツダ ジュンコ)

リープフロッグ合同会社 CEO
 国内外のスタートアップ、中小企業など向けに広報部門立ち上げ支援コンサルティングを行う。伴走型、人材育成型で新人、独り広報の会社でも効率よく広報部門を立ち上げ、企業成長に資する広報活動が行えるよう支援。早稲田大学卒業後、大手求人広告でのコピーライターを経て、IT系メガベンチャー、博報堂系デジタル広告会社で広報業務に従事。経営戦略室マネジャーを経て2019年に起業。現在は、B2B領域を専門にスタートアップから東証一部上場企業まで幅広くクライアントを支援しながら...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/29 07:30 https://markezine.jp/article/detail/39519

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