SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

クリエイターサイドから見る、
ネット時代に生き残る広告と生き残らない広告


選択だけの行動が、クリエイティビティを阻害する

―――
たしかに、時々気持ち悪くなりますよね。流通している情報量が多くて。
小西
最近の情報の増え方や多さって、ここ1~2年で本当に加速しましたよね。どんどん細分化されて、広がって、すべてを把握するなんて絶対無理みたいな。人間が処理できる限界を超えてしまって、この先どうなるんだろうと思います。
―――
「1週間のTV番組全部録画できる装置があります」って言われても、メール書かなきゃ、ネットもやらなきゃって思ったら、選択肢ばかり増えて消化する時間が足りないですよね。
小西
あまりにも情報量が増えていって、ピックアップに慣れてしまうと、人はクリエイティブなモノからインスパイアされる時間がなくなって、選択肢の中から選ぶだけの消費行動になってしまうんじゃないかと心配しています。

そうなると面白くないなぁって感じるんです。選ぶことだけに時間が費やされる時代は、新しいものが創られるのを阻害していくような気がします。

例えば、二次的に情報を右から左に受け渡すばかりで、新たに創造することが少なくなっちゃうんじゃないか、という不安みたいな。世の中で無数に発信される情報がGoogleのような検索システムで選ばれて、それを「見て、伝えて、また次を見て、伝えて…」のように延々と繰り返すだけのような、自分の感情とかを挟まない感じが怖いですね。

「選択のスピードと効率」の追求一辺倒になると、情報をひたすらアップロードしないといけない強迫みたいになってしまって。「時間がかかるけど、価値がある」といったものがうまれにくくなるんじゃないかと、思うんですよね。
―――
選択するだけの世の中には成らないとは思いますけどね。「そうだ、京都、いこう。」じゃないけど、直感みたいな行動や衝動がなくなるとは思えない。
小西
そうですね、結局人間なんで100%選択行動だけにはならないんでしょうね。そうじゃないと、つまらないし。それを願います。

前編では、最先端のコピーライターから見る、今の時代に求められるクリエイティブ能力について語っていただきました。前編から読みたい方はこちらからどうぞ!

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

小越 崇広(オゴシタカヒロ)

サイバーエージェント入社後自社メディアの営業・プランナーを兼務し、 新興メディア上でのコミュニケーション立案に携わる。2006年11月同社のネット トレンド研究室立ち上げに参画。翌1月から同社の100%出資子会社のCAテクノロ ジー に出向。同社のマーケティング局の立ち上げに奔走している。個人ブログ は今日のニッパウ。Tw...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2008/06/26 16:10 https://markezine.jp/article/detail/3975

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング