SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」は、15~24歳のZ世代を対象に「Z世代のSDGsと消費に関する意識調査」を行った。
以下、一部内容を紹介する。
7割以上が社会的課題を解決する取り組みを実施
はじめに、社会的課題解決に対する興味関心の有無を尋ねた。その結果、56.8%が「関心がある」または「すごく関心がある」と回答した。
実際にSDGsや社会的課題の解決手段として実施した行動については、7割以上が何らかの取り組みを実施したと回答。最も多かったのは「エコバッグを使う・ビニール袋などを断る」で、45.3%が実施していると答えた。
グループインタビューでも「お店に返却するとお金がもらえる、デポジット式のレジ袋を使っている」「実際、問題になっている状況を知らないので、ドキュメンタリーを見たり、リアルな情報を見たりしたい」「口コミを見て、梱包が過剰そうな商品は買わないようにしている」という意見が挙がった。
Z世代の考える企業が取り組むべき課題、1位は働きがいと経済成長の両立
次に、SDGsの中でZ世代が取り組むべきだと考える課題を調査した。日本がより力を入れて取り組むべき課題としては、1位が「ジェンダー平等を実現しよう(42.8%)」となり「貧困をなくそう(41.3%)」「働きがいも経済成長も(39.5%)」が続いた。また多くの企業が取り組むべき課題としては、「働きがいも経済成長も(34.8%)」「ジェンダー平等を実現しよう(32.5%)」「すべての人に健康と福祉を(29.5%)」の順となった。
グループインタビューでは、「就活時に『女性活躍』をアピールする企業も増えてきたが、それらを意識して私達が選ばなければいけないという時点で、日本はまだまだ過渡期だと感じる」「テレビで見た貧困家庭の様子が他人事ではないと思った」などの意見が聞かれた。
SDGsに配慮した商品の購入、過半数が「経験あり」と回答
続いて、SDGsや社会的課題の観点から商品を購入したことはあるかどうかを調査した。その結果、21.8%が「購入したことがある」、28.3%が「意識して買ったことはないが、たまたまそうだった」と回答した。
グループインタビューでも「購入した後に容器がリサイクルできると知って、無意識にSDGsに貢献できていたことを知り、嬉しくなった」「いつも購入しているものが地球に優しい活動につながっていると知ると、これからも買おうと思う。もっとアピールしてほしい」という意見が聞かれた。
実際にSDGsや社会的課題に配慮した商品の購入理由を聞くと、上位は「地球や社会に良いことをしたいから(45.5%)」「節約になるから(32.0%)」「似た商品で迷ったので、少しでも地域や社会に良い方がいいと思ったから(28.5%)」という声があった。
グループインタビューでは「似た商品で迷った際には、環境に配慮した商品を選ぶ」「商品が並んでいたらラベルレスを選んでいる」という意見が多数見られた。
SDGsなどに対し、どういった商品・イベントなら購入・参加しやすくなるか聞いたところ、「価格が安い・ポイントがもらえる(29.8%)」「無理のない値段で始められる(29.3%)」「なぜ地球や社会にいいのかしっかり説明されている(28.5%)」などの回答が上位となった。
グループインタビューでも、「ポイントでエコバッグをもらえたので使っているが、購入するかというと微妙。次もポイントで貰えるなら使いたい」という回答や、「SDGsは商品のアピールにもなるので、プロモーションに利用されているのでは?と考えることがある」といった慎重な意見も聞かれた。
約7割が、社会的課題に取り組む企業に対して好印象
またSDGsや社会的課題に取り組む企業に対する印象を尋ねると、67.7%が「ポジティブな印象を受ける」と回答。そのうち29.5%が「その企業の商品やサービスを使ってみたい」、22.3%が「その企業を応援したくなる」と答えた。
グループインタビューでは、「SDGsに取り組む企業の方が世の中の流れを把握できている印象がある」「似たような就職先で迷ったら、SDGsに取り組んでいる企業を優先したい」という声が挙がった。
【調査概要】
(1)Web調査
調査期間:2022年8月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用
調査対象:一都三県の15~24歳男女(高校生・大学生・短大・専門学校生)
回答者数:400名(男性200名/女性200名)
(2)グループインタビュー
調査対象:大学生8名(男性4名/女性4名)
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