アドビは、世界全体の事業概況と2022年度の国内での事業戦略について説明会を開催。同説明会には代表取締役社長の神谷知信氏に加え、同社のインターナショナルアドバイザリーボード(国際諮問委員会)の一員である経済学者の竹中平蔵氏も登壇した。本記事ではデジタル化にともなう3つの課題と、30周年を迎えたアドビの今後の戦略についてレポートした。
30周年を迎え、前年同期比で15%増と収益も堅調
はじめに、アドビの代表取締役社長を務める神谷知信氏が登壇。2022年度もアドビの国内事業の業績が堅調に伸び続けていることを説明した。
「2022年3月で設立から30周年を迎え、全体の収益は前年同期比で15%増と堅調に推移しています。また2021年には『心、おどる、デジタル』という日本独自のビジョンを発表しました。その願いは、1年経った今でも変わりません」(神谷氏)
また神谷氏は、「最高のデジタル体験を提供するポイントは2つある」と言い、より魅力的でユーザーが見たいと思える「コンテンツ」と、狙った人に適切なタイミングで届けるための「データ」が最も重要だと語った。
「アドビの強みは、デジタルコンテンツの制作を支援するプラットフォームとデータを分析できるプラットフォームの両方を有し、優れた顧客体験を統合的に提供できる唯一の企業であることです」(神谷氏)
優れた顧客体験の提供を3つのツールで支援
優れた顧客体験を実現するための具体的なツールとして挙げたのが、クリエイティブ領域を担う「Adobe Creative Cloud」、書類などを管理するドキュメント領域を担う「Creative Document Cloud」、ユーザーとの接点に合わせた顧客体験を提供するソリューション領域を担う「Adobe Experience Cloud」の3つだ。
「Adobe Creative Cloud」の2021年の収益は95億5,000万ドルとなり、前年比23%増を達成。神谷氏は、「同サービスがターゲットとするクリエイティブ市場は2024年には630億ドルに拡大すると考えています。このクリエイティブ領域の市場規模はさらに大きくなっていきます」と語った。

「Adobe Document Cloud」の2021年の収益は19億7,000万ドルとなり、前年比32%増となった。「3つのクラウドの中では一番成長率の高い領域となっています。SDGsの観点からも紙の書類のデジタル化が加速しており、今年に入っても同じような勢いで成長しています」と神谷氏。この電子化にまつわる市場は2024年には320億ドルに達することが見込まれるという。
「Adobe Experience Cloud」の2021年の収益は38億7,000万ドルで、前年比24%伸長した。神谷氏は「この領域はこれからさらにポテンシャルがあると考えています。デジタルが当たり前に使えるようになる中、企業と消費者の距離はどんどん縮まっていきます」と語った。その市場規模は3つの領域の中で最大と予測し、2024年には1,100億ドルに達すると考えているという。
神谷氏は「これからの30年、さらに大きなデジタルの波が来ると考えています。そのために最適で最高なテクノロジーを開発してお客様に届けていきたい」と語った。
会員登録無料すると、続きをお読みいただけます
新規会員登録無料のご案内
- ・全ての過去記事が閲覧できます
※プレミアム記事(有料)は除く - ・会員限定メルマガを受信できます
- ・翔泳社の本が買える!500円分のポイントをプレゼント
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
