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MMMってなに? マーケターが知っておくべき最低限の基礎知識を解説

 昨今、先進的な企業およびマーケターの間で民主化が進みつつあるのが、「MMM(マーケティング・ミックス・モデリング)」という統計的手法だ。MMMとは、同時に複数展開されているマーケティング施策とマーケティング活動以外の要因も含めて、売上の増減にどの要因がどれだけ影響しているのかを明らかにするもの。マーケティング活動の効果を把握する際に有効な、最先端の科学的アプローチとも言え、今後マーケティングの必須武器となっていくと見られる。MarkeZineは、8月に株式会社秤の小川貴史さんによるMMM超入門編のプレミアムウェビナーを開催した。タイトルは、『データドリブンの必須武器。マーケターなら最低限知っておきたい分析手法「MMM」のこと』だ。本稿では、そのウェビナーの内容をレポートする。

※本記事は、2022年11月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)83号に掲載したものです。

確かな戦略の実行には、確かな効果検証が必要である

 戦略とは目的を達成するために資源を配分する選択である――これは、日本を代表するマーケター森岡毅氏の言葉だ。どんな企業においても、資源には上限がある。だからこそ、どこにどんな資源を配分(集中)させるか、その選択には常に成否が伴うことになる。

 MarkeZineのプレミアムウェビナーで講師を務めた小川氏は、マーケティング・ミックス・モデリング(以下、MMM)について「確かな戦略を導くためには、確かな効果検証が必要である、それに対応する知識・手法としてMMMがある」と説く。

株式会社秤 代表取締役社長 小川貴史氏 マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書『Excelでできるデータドリブン・マーケティング』宣伝会議「マーケティング分析講座」、Schoo特別講師(DXや情報銀行テーマなど)その他企業イベントでの講演多数。独立以前は、電通グループなどでマスとデジタルの最適化をテーマにした分析と改善に注力。デジタルマーケティング支援会社とPR会社でコンサルティング経験を積み、2019年12月に法人設立。
株式会社秤 代表取締役社長 小川貴史氏
マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書『Excelでできるデータドリブン・マーケティング』宣伝会議「マーケティング分析講座」、Schoo特別講師(DXや情報銀行テーマなど)その他企業イベントでの講演多数。独立以前は、電通グループなどでマスとデジタルの最適化をテーマにした分析と改善に注力。デジタルマーケティング支援会社とPR会社でコンサルティング経験を積み、2019年12月に法人設立。

 ウェビナーでは、次の3つを中心に、マーケターが最低限知っておくべきMMMの基礎知識が解説された。

  1. マーケティング現場の効果検証の現在地
  2. MMMという手法について
  3. MMMを行う際のおすすめのツール

現在行われている効果検証の問題点

 まずは現状把握から。現在行われている効果検証の問題以下のような施策の効果検証をすることになったとする。読者の現場では、どのような効果検証がなされるだろうか。

ピザの宅配チェーンが関東エリアで12月前半にテレビCMを投下。11月後半の売上は100億円だったが、12月後半の売上は160億円になった。

⇒テレビCMによる売上増加の効果はいくらか?

 ありがちなのは、先月の売上と比較して、60億円がテレビCMの効果であるとするケース。昨対比、先月比といった言葉はマーケティングの現場でよく耳にするが、このように施策実施前後の数値を単純に比較する手法を「前後比較デザイン」という。しかし、前後比較デザインは「売上に影響を及ぼす要素が施策実施前後で完全に一致している」という前提が満たされている時にのみ有用。この例題で考えると、クリスマスの時期にはピザがたくさん売れる、という季節的なトレンドが大きく影響していることは自明だろう。

 では、どのような効果検証が行われるべきなのか。小川氏は、「差分の差分法(Differencein Difference)」という手法を解説した。

図表1 差分の差分法(Difference in Difference)
図表1 差分の差分法(Difference in Difference)

 差分の差分法では、「もし12月前半にテレビCMを投下していなかったら?」という「反事実」の推定結果から効果を導き出す。例題に基づくと、以下のようになる。

同時期にテレビCMを投下しなかった近畿エリアの売上を推定結果として使用する。近畿エリアでは、11月後半は50億円だった売上が12月後半は70億円に増加。つまり、20億円(=40%)売上が増加していた。

⇒関東エリアでテレビCMを投下していなかったら、売上は100億円から40%アップの140億円になっていたと推定される。よって、増加した60億円の売上から40億円を引き算し、その差=20億円がテレビCM投下による効果と推定される。

 もう1つ、テレビCMの効果検証でやってしまいがちなのは、「テレビCMに接触した集団=介入群」と「接触していない集団=対象群」を単純比較するケースだ。ある母集団から、「テレビCMに接触したか否か=介入条件」のみが異なる人を抽出できれば理想的な実験が成立するが、実際には介入以外の条件が同一にならない場合がほとんどだという。この偏りを補正するためには、理想的な実験に近い状態を分析によって作る「傾向スコア」分析などを用いることが望ましい。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2023/01/16 10:46 https://markezine.jp/article/detail/40672

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