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「SDGs」「DX」に並ぶリリース頻出ワードは?プレスリリースアワード2022授賞式レポート

 PR TIMESが主催する「プレスリリースアワード」。これは、プレスリリースの可能性の拡大に貢献した企業と担当者を讃えるアワードで、今年で2回目を迎える。2022年10月には、受賞企業10社を招いた授賞式が都内で開催された。本稿では、授賞式で紹介された事例のうちマーケターにとってもヒントになり得る施策の一部を紹介する。

2022年のプレスリリースのトレンドをつかむ

 「プレスリリースアワード 2022」の授賞式では、受賞企業の発表に先立ち、PR TIMESの杉本秋氏が登壇。あいさつを兼ねて、PR TIMESから配信されたプレスリリース計31万9,592件を基に2022年のプレスリリースの潮流を振り返った。

授賞式の冒頭、あいさつを行ったPR TIMES 経営管理本部 PR・IRチーム PRリード 杉本秋氏

 2021年9月から2022年8月の1年間で、PR TIMESが運営するプレスリリース配信サービス「PR TIMES」から配信されたリリース数は約32万件。利用者はリリースの内容を基にキーワードを登録することができる。同社では例年、そのキーワードの登録数の変化からトレンドの把握を試み発表している。

 杉本氏が示したのはキーワードの登録ランキングだ。トップは「SDGs(1万3,578件)」で、2位は「DX(1万3,043件)」3位は「新商品(1万1,625件)」だった。

 この結果に対し、杉本氏は「年間で見れば『SDGs』『DX』がトップ2ではあるが、実は2022年7、8月でその2つ以上に使われたキーワードがある」と補足。それが「イベント」だという。

「テイクアウト」「SDGs」など世相を反映したワードが並ぶ

 「2022年夏以降に『イベント』の登録数が増えた背景には、政府の規制緩和にともない企業がイベント開催に積極的になり始めたことがあるのでは」と杉本氏は分析。一方で「コロナ」のキーワード登録数はこの1年間で大きく減少。企業のプレスリリースにおける存在感は着実に薄まってきているという。

 次に、リリースを配信する企業の業種別に分析。外食・中食業界では「テイクアウト」「デリバリー」というキーワードが2020年9月~2021年8月期に高い頻度で使われた

 「2021年9月~2022年8月期では若干落ち込んだものの、他のワードに比べると今なおよく使われています。テイクアウト・デリバリーという形でお客様に何とかして楽しんでもらおうという多くの飲食店の努力の表れだと思います」(杉本氏)

 また、業種を問わず多くの企業のプレスリリースで使われている「サステナブル」「SDGs」というワードだが、特にアパレル・ファッション業界においては、その登録数の変化が顕著に。2020年9月~2021年8月期のサステナブルの順位は9位だったが、2021年9月~2022年8月期ではSDGsが4位、サステナブルが5位に躍進している。

 「ハイブランドにおいても、端材を基にバッグを作ったり在庫商品を販売したりする動きが見られます。これらの企業努力により、生活者も『当該商品がサステナブルか否か』を商品選択の軸の一つに据え始めているのではないでしょうか」(杉本氏)

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/12/12 09:00 https://markezine.jp/article/detail/40709

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