20年来、デジタル領域を経験し代表へ
――まず、瀧本さんのご経歴からうかがいます。元々リクルートにいらっしゃったのですね。
はい、8年勤めました。前半の4年間は、当時は雑誌だったリクナビの営業として、様々な業界の会社を訪ねていました。採用記事や会社案内をつくる中で、社長や工場長にインタビューしたり、短い原稿なら自分で書いたりすることもありましたね。後半は情報通信事業に携わり、今でいう1to1のメールマーケティングのはしりに触れていました。もう少しマーケティングを追求したいと思い、電通に入社したのが2000年ですね。
――入社後は、ずっとデジタルビジネスに携わってこられたのでしょうか?
そうですね。デジタルを前提に、それぞれ異なるクライアントの課題に取り組む中で、仕事の幅が大きく広がりました。自動車メーカーのCRMや流通業のEC立ち上げ、化粧品通販のデジタル支援など、コンサルから実装まで担当していました。2016年に電通デジタルの執行役員となり、また2021年からは電通のデジタルビジネスセンター長を務めていました。
――電通に来られたころは、ここまでデジタルシフトが進むとは誰も予想していなかったと思います。この20年ほどの間で、どのあたりが節目だったと思われますか?
節目といえば、ちょうど私が電通に入った2000年前後のカオスの時期がそうだったかもしれません。