ネットショップでは「顧客のモチベーション」で目線合わせ
「STORES ネットショップ」のビジネスモデルはカート型のECサービスだ。クライアントはまずネットショップ構築(ストア開設)を行い、次に販売する商品を登録する。ユーザーが購入すると「販売アクティブ」として、ネットショップにつきいくら販売できたかがわかるというフローになっている。
一連のフローではストア開設までをマーケティング部が支援し、商品の登録はオンラインセールスが支援、さらに販売アクティブはカスタマーサポートが支援する役割分担になっている。

「このビジネスモデルで重要なのは、(ネットショップを開設する)顧客のモチベーションです。たとえば商品が手元にないのに商品登録率を上げたり、商品点数以上に売上を増加させたりすることは不可能です。
そのため、いくらの商品を/どのくらい在庫があり/どのくらいオンラインで販売したいのか/店舗とネットの売上比率をどれぐらいにしたいのかといった戦略を決定するのがスタート地点です。STORES はそうした戦略を立案するうえで発生する疑問に対して適切にお答えし、課題解決を支援しています」(山﨑氏)
戦略立案で浮き彫りになる課題も、お店(顧客)のステージごとに異なる。そのため、マーケティング担当として顧客に何ができるかを考えるよりも、顧客がどの程度の規模感で/どのようなビジネスゴールを目指しているのかを理解することが先決だと山﨑氏は説明する。
「たとえば、まずは入口のストア開設をしたいのか、商品登録をして具体的な販売目標に到達するためのアプローチまでを考えているのかなどを見極め、顧客のモチベーションに寄り添った支援をすることが重要です」(山﨑氏)

ビジネスモデルによってチーム連携の手法は変わる
ネットショップのビジネスモデルでは、顧客のモチベーションを起点とすると、支援する側の組織間で考え方のギャップが起きにくい。一方、オンラインの予約・会員管理システム「STORES 予約」では、そのビジネスモデルがネットショップのそれとは大きく異なり、それに合わせて顧客支援のあり方や各部署のチーム連携の手法も最適化していると山﨑氏は述べる。
「STORES 予約」のビジネスモデルでは、より多機能な有料プランへの加入が売上を生んでいる。STORES 予約 には月額66,000円~の「プラチナプラン」、26,378円~の「スタンダードプラン」、8,778円~の「ライトプラン」、そして無料で予約システムを試用できる「フリープラン」がある(いずれも税込・2023年6月19日時点)。
「STORES 予約」のサイトトップには、「資料ダウンロード」「動画説明」「無料試用」のアイコンが配置されている。STORES では、これらを利用してリードを獲得し、有料化の確度が高いリードに優先的にアプローチして商談を行い、有料プラン契約を促すように最適化しているという。

ではこうしたビジネスモデルの場合、チーム分けや各KPIの設定はどうすべきなのか。