ポリシーを公開する前に、確認すべきポイント
──各ポリシーをサイトにアップする際の、注意すべきポイントを教えてください。
菊地:セミナー申し込みや会員登録時に表示するポリシーと、サイト上に掲出するポリシーとの整合性は盲点になりやすいです。MAやCRMは大変優れたツールですが、丁寧な設定が可能であるがゆえに、同じ内容の登録箇所が複数ある場合は確認が漏れやすくなります。ユーザーの立場でメール配信テストを必ず実行し、同意前のポリシー掲出画面で最終確認することをお勧めします。
またセミナーの申し込み登録の際、スポンサーへの個人情報の第三者提供がある場合は、より注意すべきです。スポンサー企業名をすべて列挙し、スポンサー側のプライバシーポリシーへのリンクや同意取得(オプトイン)・オプトアウトへの遷移も明記します。また、協賛社名で「その他協賛各社」といった表記は慎むほうがよいでしょう。

改正直前!対応におけるチェック項目を確認
最後に、これまでの連載で紹介してきた確認ポイントを下記にまとめました。詳細は各リンク先の連載の記事内に記載されていますので、ご自身の業務に関連がある担当者・関係者はご覧ください。
プライバシーポリシー・Cookieポリシー(連載第1回)
・Cookie表現についてCMPツールベンダーに確認
・複数言語がある場合、表現の整合性やローカル対応
・ユーザーが読了しているかを重視した同意プロセスを設定できているか
・社内やグループ企業におけるサイト間の相互リンクやポリシーの整合性、関連性
BtoB企業のリンクポリシー・ソーシャルメディアポリシー(連載第2回)
・ソーシャルメディアポリシーを設定しているか
・各種ポリシーとの整合性
・外部送信している情報について確認(Cookieやその他の外部送信技術)
・同意取得における通知/告知/公表の方針を定めたか
・個人情報利用においてポリシーによる利用目的の開示とユーザーの同意取得を行っているか
・イベント登録用プラットフォームは「ワンイベント・ワンポリシー」で設定できているか
・リンクポリシーを設定しているか
・各ポリシーの確認と遷移はスマホファーストで設計できているか
・ポリシーの対象者を明確に想定できているか
・各ポリシーの制定日と改訂日をすべて記載しているか
BtoC企業の返品/交換/キャンセル/返金ポリシー(連載第3回)
・自社は電気通信事業法改正の対象となるか、対象はどのサービスか・会員登録時の利用規約と各ポリシーとの整合性
・会員登録者用と非会員登録者用のポリシーの遷移確認
・各ポリシーの確認と遷移はスマホファーストで設計できているか
・外部送信している情報について確認
・PCに記載されているポリシーとスマホアプリのポリシーの整合性
・アプリインストール時などに発生する同意プロセスとコンテンツの確認
・サブスクリプションの解約方法はわかりやすいか