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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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【特集】転換期に商機を見出す

店舗とECを自然とクロスで考えられる環境になった アイスタイルに聞く、@cosme成長の秘訣

会社の合併で環境がさらに前進

──@cosmeの事業の成長の秘訣はどこにあるとお考えですか?

 先ほども申し上げたとおり、@cosmeで買わなくてもいいと思っています。ブランドとユーザーが出会う機会の創出が重要です。その上で、@cosmeのほうが楽しいし、いいよねと選んでいただけることを追求しています。ですから@cosmeのECと店舗で壁を作る気はありませんし、アプリをハブにしたコミュニケーションも開始しています。とはいえ、今までは店舗とECのスタッフそれぞれが頑張ってきた部分が大きかったと思います。それが2020年を契機にECは店舗を見るようになり、店舗もECを見るようになり、改めて両方があって私たちの価値だと再認識し、柔軟に動けるようになった点が大きいですね。

 会社も店舗(コスメネクスト)とEC(コスメコム)で分かれていましたが、2021年に合併して、アイスタイルリテールが生まれました。店舗とECを一緒にどう作っていくかをずっと前から意識していましたが、環境として前進できたと思います。

──社員の意識はいかがですか?

 ECのメンバーから店舗と一緒に行う企画のアイデアが自然と出ています。また、お客様から「店舗の人にECのことを聞いたら詳しく教えてくれて嬉しかった」という声が多く上がっています。店舗とECで互いに選択肢が増えた感覚に近いかもしれません。

 また、店舗・ECを運営しているチームはやはりお客様の反応が一番嬉しいものです。ECに「私にはどんなファンデーションが合いますか?」という問い合わせが来たときに、店舗のスタッフにもらった回答を伝えると、非常に喜んでもらえます。このような経験を通してECのスタッフは店舗を意識するようになっています。

今後は若年層に向けてリアルでの体験提供も

──現在、店舗にも人が戻ってきている状況だと思います。今後はどのようなお取り組みを考えていますか? また、今後の顧客ニーズはどう変化されるとお考えでしょうか?

 ECは伸長したとはいえ、やはりリアル店舗の存在の大きさも痛感しました。9月には大阪初の旗艦店「@cosme OSAKA」をオープンさせますが、リアルの接点をしっかり作っていきたいです。一方で、ECがあることで、@cosmeとお客様の接点をより増やせていると感じています。化粧品が大好きな人たちがいいお店だよねと思えるようなキャンペーンを含めて、何度もECを使いたくなる価値作りを着実にやっていきたいと思います。

 店舗とECの仕組みができたので、長期的には海外にも改めて挑戦したいですね。原宿の@cosme TOKYOを見ても、爆買いではなく接客体験を目的にした海外のお客様が増えていると感じます。この体験を海外にも展開できたらいいですね。

 他方、お客様のニーズ自体は大きく変わらないと考えています。ただ、オンライン上の情報や体験がリッチになった反面、その世界だけに閉じた情報だけでは判断できないお客様も増えていると感じます。特に若い世代を中心に、リアルに触れて、楽しい体験を通して、わくわくしていただきたいと考えています。期待に応えられる体験作りを追求していきたいですね。

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/26 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42793

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