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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

資さんうどんとグッデイに学ぶ ファンを生み出すブランドコミュニケーション

「膨張」ではなく「成長」 資さんうどんの拡大戦略

 そんな同社は近年、同じ地方である九州各県や山口県に対して積極的に店舗を拡大。本社がある北九州市が中心だった「北九州の資さん」から「九州の資さん」へと成長をしてきている。さらに2023年8月には岡山県に出店。同年6月には年内に関西エリアへの初出店する予定を発表した。

 これらの新規出店にともない、岡山では、8月に先立ち地域住民に資さんの味を食べてもらうテストマーケティングイベントを開催し、1,600人の顧客との接点を持った。加えて、関西でも専用SNSアカウント「やっぱ資やねん」の立ち上げも行い、住民に直接アプローチをし、潜在的な常連顧客の土台を作るために力を入れている。

 「九州の資さん」から「日本の資さんになること」を目標に掲げる佐藤氏。他地域への進出が単なる「膨張」ではなく、真に「成長」をしていくために、他地域においても顧客との交流を進め、店舗での体験価値も重視する姿勢は変わらないと語った。

グッデイが行うDX戦略 顧客データを集めて活かした店舗運営

 次に登壇したのは、2022年に日本DX大賞を受賞し、グループウェアやBIツールを駆使することで成長をしてきたホームセンターのグッデイを運営する嘉穂無線ホールディングスで代表取締役を務める柳瀬隆志氏。柳瀬氏は、2016年に社長のポジションを引き継いで以降、自らデジタルツールを使いこなし、従業員へのデジタル普及も推進してきた。

嘉穂無線ホールディングス株式会社 代表取締役社長 柳瀬 隆志氏

 従来アナログが主流であった社内のDXに取り組んだ同社は、顧客接点および分析にもデジタルツールを取り入れている。具体的には、2022年春に行ったLINE会員プログラムの導入が挙げられる。アプリを通じてお得な情報の提供やクーポンの配布。従業員の呼びかけの力もあり、導入後会員数は毎月5,000~1万人のペースで増加し、2023年7月現在は38万人を超えている。

 さらに、同社は会員の38万人を含む、購入時のレジで集めたデータを使って、クラスタリング分析を実施。一人の顧客が、購入した商品や買い合わせの商品カテゴリー、次の来店でも同じ行動をとるのかといった顧客データの分析を行っている

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 さらに柳瀬氏は、分析した顧客データのChatGPT活用によるレポート化にも取り組んでいる。顧客興味領域ごとの分析内容からは、特定商品カテゴリーのみを購入する人、複数カテゴリーを購入される人など、顧客の興味軸の特徴がうかがえる。

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目指すは「体験を買う場所」 必要なのはブランドイメージの理解

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この記事の著者

坂本 生民(サカモト イクミ)

株式会社ヌーラボ コミュニケーション部 部長

外資系人材サービス日本法人の広報・マーケティング担当、日系自動車メーカーのグローバル広報での勤務を経て2021年10月にヌーラボに入社。ヌーラボおよびヌーラボサービスに関する広報活動、社内広報管轄。ヌーラボ入社と共に福岡に移住、2児の育児に奮闘中。青山学院大学国際マ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/08/29 08:30 https://markezine.jp/article/detail/42974

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