モバイル広告運用の効果最大化を追求 サイバーエージェントとMoloco
MarkeZine編集部(以下、MZ):これまでの簡単なご経歴や現在の業務ミッションをお話しください。
白井:サイバーエージェントでADNW・DSP・CPI局の局長を務めています。入社して5年になりますが、主にアドネットワークやDSPの運用コンサルタントをしてきました。
金子:白井と同じ部署でマネージャーを務めている金子と申します。新規提案をメインで担当し、最近は金融系、ゲーム系のお客様に注力して提案をさせていただいております。
高橋:Molocoで営業部長を務めている高橋です。私のミッションは新規顧客開拓を中心に、Molocoを使ったことがない代理店、広告主様にMolocoプロダクトの価値を伝えていくことです。
岡崎:Molocoシニアグロースマネージャーの岡崎です。これまで広告業界で10年ほど経験を積んできました。既存のクライアント様のビジネスをより成長させるポジションになります。
モバイルアプリ広告でも「量だけでなく質」が追求されるように
MZ:サイバーエージェントの白井様、金子様に伺います。クライアントのモバイルアプリ広告戦略を支援するお立場として、昨今の同領域においてはどのような価値が求められ、何がそれらを推進する上でのハードルとなっているでしょうか。
白井:私の入社当初は、インストール数やボリューム拡大など「量」の側面をシビアに見られていましたが、最近は量も質も、両方求められることが増えてきたなと感じます。具体的には、以前はインストール数だけ見ていたクライアント様から、ROASやLTVを意識した会話が増えてきました。中長期目線で見て事業貢献につながるユーザーの獲得を求められているのだと思います。
その点では、Cookie規制・IDFA使用制限をはじめ、ターゲティングへの厳しさが増すと考えられる今後、乗り越えるべきハードルが出てくると認識しています。
金子:やはり高LTVユーザーの獲得の難しさが、クライアント様の今の課題になっています。ユーザーを安価で多く獲得するために、多くのクライアント様はGoogle、Meta(Facebook/Instagram)、X(旧Twitter)、あるいはCPI固定のアドネットワークをポートフォリオとしていました。しかし、CPI固定のアドネットワークではユーザーの情報が取れないため、高LTVユーザーを獲得する戦略を立てられません。
クライアント様は高LTVユーザーを獲得できたのかを確認しながらPDCAを回せる手法を求めていて、そこに応えているのがMolocoさんだと考えています。Molocoさんは、クライアントが求めている潜在ユーザーへの配信がしっかりできるため、かなり提案をしやすい状況になっています。
社員の6割がエンジニア ひたすら機械学習を磨いてきたMolocoのパフォーマンスを実感
MZ:サイバーエージェント様は、2023年6月に日本初のMoloco公認代理店となったことを発表されました。近年モバイルアプリ広告の支援領域においてMoloco様との連携を強化している狙いをお教えください。
白井:最初のきっかけは、Molocoの坂本さん(Moloco日本事業統括・坂本達夫氏)からお声がけいただいたことです。新規媒体としていくつかの案件でテストしているうちに、ある程度効果が出てきたため、他のクライアント様にも提案するようになっていきました。
金子:クライアント様に返せるパフォーマンスが高く、社内でも
Molocoへの注目度が高くなったこともあり連携強化することになりました。パフォーマンスとしては、機械学習の精度がとても良く、その速度も早い印象があります。通常のDSPですと期待するKPIを達成するまでに2~3週間ほどかかってしまうことが多いですが、Molocoさんは最短1週間でKPIに合う印象です。また、獲得できる高LTVユーザーの量も従来のDSPと比べて2~3倍になっています。
MZ:Moloco様が提供するソリューションの概要を改めて教えてください。
高橋:まず、機械学習エンジンがこれまでのDSPと違います。新しい学習モデルを採用しているので、「面」でユーザーを判断するのではなく、曜日や時間など、ユーザーがアプリを開いてインストールしやすいタイミングで配信できます。また、金子さんがおっしゃっていたような学習の早さについては、おそらく他社よりも多くの人材とインフラに投資をしてきた結果として、その技術力が差別要素になっていると考えます。
岡崎:機械学習が強いことの証明として、弊社はグローバルで500人ほどの社員がいますが、そのうち約6割はエンジニアやデータサイエンティストです。それだけテクノロジー人材にリソースを割いているのです。それだけでなく、創業から約4年間、一切売上を立てずにひたすらに機械学習を磨く期間がありました。そういった会社のカルチャーと技術力が、今になって徐々に花開いてきている感があります。
サイバーエージェントのあるクライアント様では、初月から今に至る約半年間で当社への予算を10倍以上に増額されており、かつLTVの高いユーザーをしっかり獲得することができています。
また、AppsFlyerのProtect360や第三者のフラウド対策ツールにおいても、非常にクリーンな媒体として評価頂いているので、安心して使っていただけるところも強みの1つになると自負しています。
出稿継続率90%超 クライアント支援におけるMoloco活用事例
MZ:サイバーエージェント様ではMoloco様のソリューションをどのように提案、活用されていますか?成果も合わせて教えてください。
金子:以前は非ゲーム系のクライアント様に対して、CPI固定のアドネットワークを中心に提案し、配信していました。ただやはり高LTVユーザーにリーチしているのかがわからないという懸念があり、ポートフォリオを変えることになりました。その際に選定候補として挙がったのがDSPです。
DSP4社でテスト配信をしたところ、Molocoさんは期待するマーケティングKPIを高い水準で達成していました。Molocoさん経由で獲得したユーザーのアプリ定着率が最も高かったので、配信を増やし、他のクライアント様にも広げていきました。結果、再現性高くマーケティングKPIを達成しており、クライアント様の出稿継続率は90%以上となっています。
高橋:実はMolocoは、サイバーエージェントさんとの取り組みを行う前まで、売上の大半がゲーム系のクライアント様でした。2023年のはじめから、サイバーエージェントさんとより密にコミュニケーションを取らせていただくようになり、結果として非ゲーム系のクライアント様も増えていきました。そこからさらに、金融・決済、人材、漫画などのジャンルでのパフォーマンスが良いことが見えてきました。
MZ:サイバーエージェント様に対し、Moloco様は具体的にどのような支援を行っていますか。
岡崎:正しい活用方法や具体的な数値のシミュレーションなど、サイバーエージェントさんと一緒に協議しながら、パフォーマンス最大化を目指しています。
高橋:サイバーエージェントさんとは、非常にコミュニケーション頻度が多いです。個別案件ごとのグループで、営業の方も含めて密に連携できています。クライアント様の状況共有をはじめ、どこを目指してどこを伸ばしていくのかという明確なマーケティング戦略を伝えてくださっているおかげで効果も高まっていると思うので、非常にありがたいですね。
より詳細なレポートや勉強会を提供 公認代理店向けの特別なサポート
MZ:サイバーエージェント様はMoloco様の公認代理店となりましたが、公認代理店はどのようなサポートが受けられるのでしょうか。
岡崎:大きく3つあります。
1つ目は、Molocoというプロダクトのアップデートの際や、β版の新しいプロダクトを先行してご案内する権利をお渡しすること。2つ目は、公認代理店様限定のイベントの実施、3つ目に、弊社のデータスペシャリストやクリエイティブのサポート部署のスタッフも動員し、マーケットインサイトやユーザーインサイト、クリエイティブインサイト等、案件毎により詳細なインサイトレポートの提供を今後予定しています。
サイバーエージェントさんは、媒体特性をしっかりと把握し、クライアント様に提案していただけることと、Molocoでの配信金額の2点で日本トップクラスです。こうした背景から、今回公認代理店として連携させていただくことになりました。
MZ:サイバーエージェント様として、6月に公認代理店となってから、それまでの体制と比べてどのようなメリットを感じているのでしょうか。
白井:私たちはクライアント様に対して媒体の細かいところまできちんと説明できないといけない立場にあるため、効果が良くなった・悪くなった要因を素早く調査し、対策を提示いただけるなど、サイバーエージェント全体への向き合いをしていただけることは非常に助かっています。
顧客の課題解決に向けた終わりなき旅をともに歩む
MZ:サイバーエージェント様では、今後のアプリ事業者への支援において、Moloco様とどのように協業していきたいと考えていますか。
白井:顧客のマーケティング課題を解決するというミッションはぶらさず、Molocoさんと協力して顧客の課題解決を目指していきたいです。
金子:私たちのミッションは、クライアントのマーケティングKPIを達成できるプロダクトをより多く提案、広告運用して効果をお返しすることです。Molocoさんは、現状クライアントの期待値に対して、かなり高い水準で応えてくださっているので、引き続き、プロダクトのご案内と運用には期待したいなと思います。
MZ:Moloco様は今後どのような価値を提供していきたいと考えていますか。
高橋:今サイバーエージェントさんとは業界ごとの成功事例を作りたいと思っています。期待いただいている部分に応えられるよう、ぜひこれからも一緒に成功事例を作っていければと思います。
岡崎:白井さんがおっしゃった「顧客のマーケティング課題の解決」についてはMolocoとしても追求しており、今後もプロダクトの機械学習の精度、スピードを高める終わりなき旅を、継続して取り組んでいきます。公認代理店のプログラムに関しても、より良いサポートを提供してまいりたいと思います。
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