日本能率協会マネジメントセンターは、ビジネスパーソンを対象に「対話型AIの活用とコミュニケーションに関する実態調査」を行った。
なお、同調査では、新卒入社年次が2020年以降をZ世代、2006年~2019年をミレニアル世代、1993年~2005年を氷河期世代、1987年~1992年をバブル期世代としている。
約5割が対話型AIの利用を経験 利用経験者は対人コミュニケーションを重視
対話型AIの利用経験を聞くと、全体の50.7%が「利用経験がある」と回答した。
世代別に見ると、利用経験が最も多い世代はミレニアル世代で61.9%、次が氷河期世代で53.7%、Z世代が46.5%、バブル期世代が45.6%となった。
また、対話型AIの利用経験がある人のうち65%以上が、対話型AIについて「人間同士のコミュニケーションより簡単」「人間の指導よりも効率的に学べる」「偏見がなく公正」と感じていることがわかった。
一方で、「仕事の問題解決や悩み相談」については、利用経験者の76.2%以上が「AIよりも人間とのコミュニケーションを重視」と回答。この割合は未利用者の回答割合である75.6%を上回っていることから、対話型AIの有用度や可能性は感じつつも、現時点では、人間との対話を重視したいと考える人が多いことがわかった。
6割以上が出社を希望 感情の交流が生まれやすい対面を望む傾向
次に、働く場所についての希望を尋ねた。
その結果、全体の62.3%が「できる限り、出社したい」、58.1%が「仕事は出社のほうがしやすい」と回答した。
また、報告・連絡・相談に関しては、チャットツールを用いたコミュニケーションよりも対面でのコミュニケーションのほうが「心理的なハードルが低い」や「有効(効果がある)」と感じている人が多いこともわかった。この結果から、感情の交流が生まれやすい出社や対面を望んでいる人が多い現状が明らかになった。
【調査概要】
形式:Webアンケート方式
時期:2023年6月
対象:ビジネスパーソン2,631人
(世代別)Z世代:1,180人、ミレニアル世代:507人、氷河期世代:499人、バブル期世代:445人
(企業規模)従業員500人以上1,000人未満の企業に所属:755人、従業員1,000人以上の企業に所属:1,876人
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