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ライブ配信が マーケチャネルの新スタンダードに~Twitchを徹底解説~(AD)

ブランドにとっての大きなチャンス!ロイヤルティの高いファンとの強力な接点になる「ファンダム」とは?

 デジタル上に情報やコンテンツが増え、人同士が繋がる手段も様々あるこの現代では、消費者は自分の“好き”をとことん追求することができる環境にあります。企業のブランドは、自社と関連のあるファンが集まるコミュニティ(ファンダム)とどうにか繋がりたいと考えることもあるのではないでしょうか。本稿では、Amazonが提供するインタラクティブなライブ配信サービスTwitchで、International Brand Partnership Studioのリーダーである、ジェマ・バテンバウ氏が「新時代のファンダムにブランドが参加する方法」を解説します。

消費者と繋がる強い接点になる「ファンダム」とは

 どんな人にも、心底夢中になれるモノやコトはあるものです。ゴルフやゲーム、スニーカー、スノーボードなど、リラクゼーションや日常を忘れる手段になったり、自身のアイデンティティ構築に結び付いたりするものがあるはずです。こうした情熱を注ぐ活動のことを「ファンダム」と言います。ファンダムは、1日の終わりに心をリラックスさせてくれるだけでなく、人生を豊かにしてくれる、我々にとってなくてはならないものです。

 デジタル上にコンテンツが増え、人々が繋がる方法も増えたことで、ファンダムはそのコミュニティに参加するハードルがより低くなった新たな時代を迎えています。人々は情熱の赴くままに、個々のライフスタイルに合った方法でファンダムに参加でき、それにより新しいスキルを身に付けたり、世界中の人々と共有して繋がったり、かけがえのないコミュニティを形成することができるようになっています。

 近年のコミュニティはインクルーシブな考え方を持っているため、ブランドもファンダムの一員になることができます。適切なアプローチとオーディエンスに対する深い理解、コミュニティの一員になりたいという強い思いがあれば、エンゲージメントの高いお客様や積極的なブランド推奨者と長期的に関係を築くことができます

熱意ある小さなファンダムが、一気にメインストリームに躍り出る時代

 ファンダムは多種多様であり、それを取り巻くコミュニティはいずれも活気にあふれています。スポーツや音楽以外の多くのファンダムは、かつては“余白”に存在するようなものでしたが、それももはや過去の話です。

 あまり多くの人に知られていないようなニッチなトピックやIP(知的財産)コンテンツのファンでさえ、オフラインなりオンラインなり専用の空間で同じトピックに情熱を持つ誰かと繋がっています。自分の興味に合うコミュニティが存在しなくても、自分でコミュニティを作り、育成することもできます。

 加えて、熱意を持ったファンが集まる小さなコミュニティが、短期間で一気にメインストリーム文化のトップに躍り出ることもあり得るのです。一夜にして新しいファンコミュニティが生まれる時代に、ファンダムは、ブランドの長期目標として欠かせないものとなっています。オーディエンスが多くの時間とエネルギーを費やす場所でリーチするには、ファンダムに着目するのが近道かもしれません。

 ファンと関わりを持つといっても、何をどこから始めればいいのかわからないという場合は、Twitchがカルチャーインサイトとブランド戦略のコンサルタント会社Crowd DNAと共同で実施した最近の調査『Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom(刺激的な広告の分析:新しいファンダムの時代のファン獲得法)』の結果をご覧ください。

 12ヵ国におけるSF/ファンタジー、スポーツ、ゲームといった人気ジャンルのファンダムを取り上げ、ファンの日常にファンダムがどのように組み込まれているか、自分が興味があって情熱を注いでいる活動を導入しそうなブランドをどうやって探すのか、どうすればファン体験が向上するのか、といったことを解説しています。

ブランドが特定コミュニティのファンと関わりを持つ時の3つの注意点

 ブランドがファンと関わりを持つ時には、次の3つの注意点があります。

1.理解を示すこと

 ファンダムはどれも同じではありません。ファンに受け入れられたければ、それなりの準備が必要です。つまり、ファン同士がどのように交流し、コミュニケーションを取り合っているかを事前に知っておく必要があります。

 そのファンダムに特有の専門用語などはあるか、どんなイベントやアクティビティがよく話題にのぼっているかなどを調べておきましょう。専門家レベルに詳しくなる必要はありませんが、ファンダムを理解するために努力したことを示すだけで、大きな効果があります。

調査対象者のうち63%がファンダムを理解しようと努力していれば、どのブランドでもファンダムに参加できると回答(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)
調査対象者のうち63%がファンダムを理解しようと努力していれば、どのブランドでもファンダムに参加できると回答(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)

2.情熱を見せること

 ファンが好きなものに夢中になるのは当たり前です。彼らは本物であるかどうかを重視しており、ブランドが自分と同様に本気なのか、それとも一時の利益のために参加しようとしているのかを見分けます。一方で、ファンの62%が自分のファンダムに長期間関わってきたブランドについて肯定的に感じているという嬉しい情報もあります。

調査対象者のうち63%がファンダムを理解しようと努力していれば、どのブランドでもファンダムに参加できると回答(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)
調査対象者のうち54%が自分のファンダムに関連のあるブランドが本物であるかどうかを見分けることができると回答(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)

3.体験を強化すること

 ファンダムを傍観しているだけではだめです。積極的にコミュニティに参加して、ファンダムに付加価値をもたらしましょう。コミュニティに関わって、そこにいるファンが情熱を体験し、共有できるアイデアを見つけてください。

調査対象者のうち63%がファンダムを理解しようと努力していれば、どのブランドでもファンダムに参加できると回答(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)
調査対象者のうち61%がブランドがファンダムに関連するコンテンツを後援したり、制作したりすることを見て楽しんでいる(出典:「Anatomy of Hype: Engaging fans in a new era of fandom」)

ブランドがファンダムに参加する、3つの方法

 次に、ブランドがファンダムに参加するときには、3つの参加レベルがあります。

1.カジュアルな参加

 ファンダムは、ブランドがファンと通じ合う、エンターテインメントの場になります。ブランドがファンとコミュニケーションをとり、ファンとの間にエンゲージメントを維持するために様々なメディア、チャネル、サービスを使ってファンと繋がります。ファンが興味があるトピックに関連するコンテンツとコラボレーションを展開して、さらにリーチを伸ばすこともできます。

良い例:.ソーシャルメディアを使用してファンアートを共有したり、ファンダムでの功績を称えるなど、ファンをサポートしたり表彰したりしているブランド

2.積極的な参加

 コミュニティのテーマに関連する特別な機会を設け、コミュニティのメンバーだけが限定でその機会を利用できるようにします。また、イベントのスポンサーになったり、ファンミーティングを開催したりして、ファンが憧れの対象と出会うための橋渡しをします。

 ファンの過半数が自分のファンダムに関連するコンテンツに出資するブランドの購入を検討する可能性が高いと回答しています。

良い例:ファンダムのメンバーだけが参加できるプレミア、コンベンション、コンテストといった限定イベントを開催したり、後援したりするブランド

3.クリエイティブな参加

 ファンダムに貢献し、ファンの想像力をかき立てる新しい方法を積極的に発掘します。オリジナルコンテンツを作成したり、ファングッズを製作したり、ファンが各自でコンテンツを作成するのに役立つ情報やリソースを提供したりします。

良い例:オンライン映画や独自の商品など、ファンが自分でファンダムをベースにしたコンテンツを作成できるようにしているブランド

ファンダムとの交流において、オールマイティに使えるライブストリーミング動画

 コミュニティをベースにした最先端のライブ配信サービス「Twitch」は、多くのブランドにとって重要な若年層にリーチできるユニークな場所です。

 調査対象となったファンからは、有名人やコンテンツクリエイターのフォロー(83%)、他のファンとの交流(77%)、商品の発見と購入(64%)を目的としてデジタルチャネル/サービスを利用しているという回答が得られました。これを深く掘り下げてみると、チャネルによって、ファンの日常生活で求められる役割も異なることがわかりました。

 たとえば、動画を見る主な目的はファンダムについての情報収集や学習ですが、ライブストリーミング動画になると、目的はエンターテインメントや情報収集に加え、インフルエンサーや専門家、コミュニティメンバーと繋がることとなっており、基本的にブランドのあらゆるニーズに対応します

 誰もが何かのファンであるということは、企業にしてみれば、相手が大きな情熱を注ぐ空間で関わりを持つチャンスがあるということです。

 ファンは積極的かつクリエイティブにコミュニティの向上に取り組むブランドを受け入れ、高く評価してくれます。その過程で、こうしたブランドは自社のファンも増やしていけるのではないでしょうか。

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提供:アマゾンジャパン合同会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/11/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/43654