広告の配信先やフォーマットの多様化が目覚ましいAmazon Ads(アマゾン アド)。巨大な購買チャネルを有する強みはそのままに「Twitch」「Amazonプライム・ビデオ」「Fire TV」などのメディアでも広告ビジネスを展開している。中でも注目すべきはTwitch adsだろう。2023年に国内のTwitch視聴者数が46%増の急成長を遂げたことからも、広告メディアとしてのポテンシャルの高さがうかがえる。本稿では、Amazon Adsのカントリーマネージャーを務める石井哲氏と、2024年6月に『左ききのエレン特別版 Amazon Ads編(全2話)』を公開した漫画家のかっぴー氏を取材。Amazon Adsの最新動向とTwitch adsの魅力について、それぞれの視点から語ってもらった。
プライム・ビデオやFire TVなど配信面が充実
──まずはAmazon Adsの近状についてうかがえますか?
石井:「Amazonストア」内の販促を目的とした広告から始まったAmazon Adsですが、ここ数年で「Twitch」や「Amazonプライム・ビデオ」「Fire TV」などのメディアも加わりました。
──Fire TV広告とは、具体的にどのようなものなのでしょうか?
石井:Fire TVを立ち上げると最初に表示されるメニュー画面で、15秒間の動画広告を自動再生します。横長のサムネイル画像が全画面に切り替わり、映像が流れる挙動です。
石井:メディアやソリューションを充実させることにより、認知から購買、さらには購買後のリピート促進まで、フルファネルで広告主のサポートが可能な体制を整えています。Amazonのストアを訪れる手前で、いかにユーザーと接点をつくることができるか。この点について広告主や広告代理店とディスカッションを重ね、カスタマージャーニーの設計からお手伝いしています。
──広告代理店とディスカッションするにあたり、重視しているポイントがあれば教えてください。
石井:メッセージを届けたい生活者のインサイトや行動、琴線に触れるポイントなどは、広告代理店の皆さん、特にプランナーや営業のご担当者と常に話しています。Amazon Adsにはクリエイティブチーム「Brand Innovation Lab(ブランドイノベーションラボ)」があるため、広告クリエイティブの観点でも当社がお手伝いできることは多いです。「Amazon=メディア」と思われがちですが、我々としてはマーケティングパートナーとして頼っていただけるよう努力しています。
データクリーンルームで有望顧客層を定義可能に
──Amazon Adsを活用する広告主側の動きに変化はありますか?
石井:2021年あたりまではストア周りの広告が多かったこともあり、Amazonで商品を販売している企業が主な出稿主でした。最近はTwitchやFire TVでも広告が解禁となったため、自動車メーカーや金融機関、通信サービス、旅行関連企業など、ストアで商品を販売していない企業による出稿も増えました。多様な業種業態の広告主に、新たな選択肢としてAmazon Adsを利用いただいている実感があります。
──プラットフォーマー各社で、プライバシー保護の動きも盛んになっていますね。
石井:当社では2023年より、データクリーンルーム「Amazon Marketing Cloud(アマゾンマーケティングクラウド)」を設け、ユーザーのプライバシーに配慮した広告配信を実現しています。具体的には、広告主が保有するファーストパーティーデータと、当社が保有する広告や購買のシグナル(※)をハッシュ化(=暗号化)した上で突合し、オーディエンスの重なりを踏まえて広告を配信していただける仕組みです。
※シグナルとは、特定の瞬間における消費者の様々なイベントや行動を指し、関心や親和性を示すもの(参照:Amazon adsのサイト)
Amazon Marketing Cloudで定義したオーディエンスは「Amazon DSP」でターゲティング広告を配信する際のセグメントとして自動的に設定されます。設定の手間がかからない点に大きな特徴があるのです。LTVが高そうなオーディエンスや有望な潜在顧客層を定義した上で、広告を配信することができます。
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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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