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“無料で使えて当たり前を払拭する” 急伸する翻訳サービス「DeepL」のCROが語る有料化の戦略


 機械学習などの最新技術を取り入れた精度の高い翻訳で世界中の多くのユーザーから支持を集める「DeepL」。無料でも利用可能な翻訳サービス市場において、有料プランでも100万人以上のユーザー数を抱え、新たなサービス開発にも注力をしているという。本記事では、DeepLでCRO(最高収益責任者)を務めるDavid Parry-Jones(デイヴィッド・パリー・ジョーンズ)氏に、同社が翻訳市場で現在のポジションを築けた理由や今後注力する利用拡大の戦略を探った。

精度とセキュリティの高さでユーザーから支持を集めるDeepL

MZ:はじめに、ジョーンズ様のこれまでのご経歴や、DeepLにおける担当領域、ミッションなどについてお聞かせください。

ジョーンズ:私は現在、DeepLで「CRO(チーフレベニューオフィサー:最高収益責任者)」として、グローバルの業績が拡大するための各種管理を担っています。これまでMicrosoft、Vmwareなどに在籍し、当社に入る前はクラウドコミュニケーションプラットフォームを展開するTwilio(トゥイリオ)で日本を含むAPAC(アジアパシフィック)地域の責任者を務めました。

 私がDeepLへの入社を決めたのは、「お客様が抱える言語の障壁を取り除き、円滑なコミュニケーションを支援する」というミッションステートメントに共感したからでした。当社ではこのミッションを基に企業向けの翻訳サービス展開に注力しており、この取り組みを通じて企業が新たな市場に参入するサポートを行っています。

DeepL Chief Revenue Officer(CRO) David Parry-Jones(デイヴィット・パリー=ジョーンズ)氏

MZ:DeepLのサービスについて概要を教えてください

ジョーンズ:DeepLは、2017年にサービスを開始した機械翻訳サービスです。当社は、機械学習などの最新技術を翻訳の仕組みにいち早く採用しており、翻訳精度の高さがサービスの特長です。現在では、無料版と有料版「DeepL Pro」の2種類のプランを用意しています。

 ユーザーが翻訳サービスに求めるものは、翻訳の精度はもちろんですが、個人情報の保護、法規制の遵守などを挙げることができます。私達の会社は、ドイツで創立したという背景もあり、GDPR(EU一般データ保護規則)やISO表示などの対応をしっかりと行ってきました。さらには自社でデータセンターを保有しており、作業中および送信中のデータの暗号化まで行っていることから、ビジネスにおいても安心して活用いただけます

 また、有料版においては、利用者が翻訳に使ったデータが保管されることはない上にAIの学習にも翻訳データは使われません。そのため、有料版のユーザーは法令を遵守して活用できます。

特定の産業向けにマーケティングを実施

MZ:現在のグローバル市場におけるDeepLの利用状況と、DeepLが行っているマーケティング戦略についてお聞かせください。

ジョーンズ:私達の製品はこれまで、ヨーロッパを皮切りに日本や北米などの地域に拡大し、グローバル規模でビジネスを強化してきました。

 2024年3月現在、無料版のアクティブユーザーは数百万人以上となっています。有料版でも契約者数は100万人以上、全世界で10万を超える企業や政府機関が利用しています。サービス開始以来、DeepLは翻訳の質の高さゆえに、利用者による口コミで自然にユーザー数が増えていきました。この傾向は、法人向けサービスにおいても同様でした。

 ただ、2023年から、私達はマーケティング戦略として大企業および特定の産業向けのアプローチを行うようになりました。特に多くの翻訳を必要とする企業や、新たな市場への参入を図る企業、海外拠点を持つ企業などがターゲットにあたります。これらの企業にブランドキャンペーンや、ケーススタディの収集と発信を行っています。

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この記事の著者

三ツ石 健太郎(ミツイシ ケンタロウ)

早稲田大学政治経済学部を2000年に卒業。印刷会社の営業、世界一周の放浪、編集プロダクション勤務などを経て、2015年よりフリーランスのライターに。マーケティング・広告・宣伝・販促の専門誌を中心に数多くの執筆をおこなう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/02 14:29 https://markezine.jp/article/detail/44949

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