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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

「お金を前へ。人生をもっと前へ。」どこまでもミッションドリブンなマネーフォワードのマーケティング

人の成長は打席の数と真剣さで決まる

 “らしさ”で言うと、2020年に発足した「Jクラブスポンサーマッチングプロジェクト」は、マネーフォワードらしい活動だったと思います。コロナ禍でJリーグの試合会場に観客を動員できない時期が長く続き、各クラブの収益に大きな打撃を与えていました。当社ができることを考えた結果、J1からJ3に所属する計27クラブに対して、スポンサードを検討する企業を公募しました。完全無償でマッチング機会を提供することにより、Jクラブの盛り立てに少しでも貢献できればと考えたわけです。

 このプロジェクトがバックオフィスSaaSの売上に直接つながることはありませんが、Jリーグというスポーツ産業を前に進めるための取り組みを損得勘定抜きに実行できるところは、当社の良さであり強みでもあると感じています。

──人材の育成や組織の強化について、中長期的に取り組んでいることはありますか?

 マーケティングに限らず、人の成長は「打席に立った数×打席での真剣さ」で決まると思っています。企業としてできる支援は、真剣に立てる打席数をできるだけ数多く提供することです。そのために、当社では事業部制を採用しています。企業によっては職能で組織を切り分けているところもありますが、当社では「HR」「経費」などの事業で組織を切り分け、各組織にマーケティングやインサイドセールス、フィールドセールスの担当者が所属する形をとっています。

 この組織形態の最大のメリットは、各担当者がオーナーシップを持てる点にあります。ある種“小さな社長”のような気持ちが生まれるんです。これが先に述べた真剣に立てる打席につながっています。

 職能で組織を切り分ければ、今より効率化できる部分は恐らくあると思います。ただ、中長期的な視点で考えると、メンバーの成長がビジネスにより効いてくると思っていて。そのために一定の非効率は飲み込んで、真剣に立てる打席数を確保するようにしています。

──最後に、今後の展望をお聞かせください。

 マネーフォワードが事業を展開している理由は、ミッションである「お金を前へ。人生をもっと前へ。」の実現にあります。今の我々はTAMの1%に満たない、一歩踏み出したばかりの状況です。非常に大きなミッションではありますが、実現のために提供できる価値を拡大し、伝えていく。最終的には顧客に満足していただくため、愚直に取り組んでいきたいと考えています。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 11:03 https://markezine.jp/article/detail/45481

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