日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査2024ー春夏」の結果をまとめた。
同調査は、Webサイトのブランド力を測定し、企業や団体のWebにおけるブランド・コミュニケーション戦略の成果を定点観測するもの。「アクセス頻度」「サイト・ユーザビリティ」「サイト・ロイヤルティ」「態度変容:製品・サービス」「態度変容:企業活動」「行動喚起」の6つの指標で評価し、総合値をWebブランド指数(WBI)として算出している。
総合ランキングTOP3は、「楽天市場」「Yahoo! JAPAN」「Google」
総合ランキング第1位となったのは、「楽天市場」。第2位は「Yahoo! JAPAN」、第3位は「Google」だった。
第1位の「楽天市場」は、Webブランド指数が、前回(2023ー秋冬)の107.1ポイントから10.9ポイント増の118.0ポイントとなった。キャンペーン利用や会員サイトへのログインから製品・サービスの購入まで、来訪者が行動しやすい導線となっており、利用者の生活に役立つショッピングサイトとして高い支持を得ている。
一般企業サイト編は、「マクドナルド公式」が初の首位獲得
一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3は、「マクドナルド公式サイト」「キユーピー 商品サイト」「カゴメ」となった。
「マクドナルド公式サイト」は、特に「態度変容:製品・サービス」、「サイト・ユーザビリティ」が高い評価を獲得。関心を持ったコンテンツに関する得票率や自由意見を見ると、新商品やキャンペーンに対する記述が多く見られた。
第2位の「キユーピー 商品サイト」は、「態度変容:製品・サービス」「サイト・ロイヤルティ」「サイト・ユーザビリティ」が高評価を獲得。企業らしさの伝わるサイトの雰囲気や、レシピ・キャンペーンなどのコンテンツが好評を得ている。
第3位の「カゴメ」は、特に「サイト・ロイヤルティ」や「態度変容:企業活動」の評価が前回調査に比べて高まった。自由意見からは、製品・サービスの情報だけではなく、「食」や「健康」に関わる情報発信にも好意的なコメントが多く見られた。
企業活動への理解、関心などの意識変化を測る「態度変容:企業活動」TOP3
近年の傾向として、本調査のノミネートサイトにおいて、サステナビリティなど企業としての取り組みの発信を強化するサイトが増加傾向にある。
企業活動訴求の評価指標となる「態度変容:企業活動」で高いスコアを獲得したサイトを見ると、トップ3は「ユニ・チャーム」「トヨタ自動車 公式企業サイト」「日立製作所」となった。
「ユニ・チャーム」は、サステナビリティに関するコンテンツへの関心度が高い。自由意見の結果からは、健康や介護など、生活者の身近な課題に対する、企業の取り組みが伝わっていると考えられる。「日立製作所」などでは、経営方針や経営ビジョンの情報発信に対する関心の高さがうかがえる結果となった。
近年の企業サイトにおけるサイトリニューアルの傾向として、トップページからのIR・サステナビリティ・採用など企業情報への導線の明確化と、企業らしさの伝わるストーリーやメッセージ発信の強化を図るサイトが多く見られる。
その中で、一般生活者の評価としても、企業のサステナビリティの取り組みや企業理念・パーパスに対して関心度が高まっている状況なのではないかと、日経BPコンサルティングは分析している。
【調査概要】
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国、20歳以上のインターネット・ユーザー(日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニター)
有効回答数: 3万5,196件
調査対象ブランド:企業や団体が運営する日本の主要500サイト
調査実施期間:2024年4月11~21日
※半年ごとに年2回実施(春夏:4月、秋冬:10月)
調査企画・実施:日経BPコンサルティング
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