キャリア毎に異なる公式検索エンジンの特徴とSEO対策
imenuの特徴は、公式サイト検索に関しては独自検索エンジン(以下、imenu検索)を使用すること、2008年4月より全サイト向け検索としてGoogleも併せて表示するようになったことである。
独自検索エンジンでは、メニューカテゴリ内での掲載順位 が検索結果表示に影響するため【注2】メニューカテゴリ内の掲載順位が低いと、ビッグワードでの上位表示は難しくなる。
【注2】カテゴリによって順位付けのルールが異なるが、ユニークユーザー数や売上金額で順位が決まる。
対策としては、imenuは公式サイトのみ対象であり、メニューカテゴリ内の掲載順位が大きく影響することから、特に個別キーワード向けSEO対策を行うよりは、まずは掲載順位を上げる対策が、imenu検索結果の上位表示に最も有効である。
対照的に、他の2キャリアに関してはモバイルSEOが有効な手段となる。
auoneの特徴は、公式サイト向け検索(以下、EZGoogle)、全サイト向け検索ともにGoogleを利用しているが、imenuと異なり、メニュー内におけるの掲載順位が検索結果に影響しないため、SEOを施すだけで検索上位表示が可能となることである。
EZGoogleでは、「渋滞情報」で検索した場合、モバイル検索ユーザーの求めるサイトが上位表示されているが、その他のキーワードに関しては求めるサイトが上位表示されていなかった。これは、その他のキーワードにおいて一般的なSEO対策が不足していた結果であり、SEO対策を行うことによって表示順位の改善が可能であることを示している。
Yahoo!ケータイの特徴としては、公式サイト向け検索は存在せず、全サイト対象の検索エンジンとしてモバイル版Yahoo!検索が利用されていることである。全サイト向けであるため、ビッグワードであっても公式サイトが上位に表示されるとは限らない。
モバイル版Yahoo!検索では、「交通情報」ではモバイル検索ユーザーの求めるサイトが上位表示されていたが、これは“その名称のYahoo!カテゴリがあるかどうか”が影響したと考えられる。たとえば、“交通情報”“高速道路”というカテゴリ名は存在するが、“渋滞情報”“道路情報”というカテゴリ名は存在しない。そのため、「交通情報」ではモバイル検索ユーザーが求めるサイトが上位表示されるが、「渋滞情報」ではモバイル検索ユーザーの意図とは異なる検索結果になったと考えられる。
ただし、「高速道路」に見られるように、昨年秋口より、モバイル版Yahoo!検索における上位表示に対するカテゴリ登録の優位性は薄れてきている。そのため、モバイル版Yahoo!検索に関しても、カテゴリ登録よりは一般的なSEO対策をとることによって順位の改善を図っていきたい。
