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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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【例えば】AIに罰ゲームのアイデアを聞いて、ありきたりな「ケツバット」が返ってこないようにする方法

「掛け合わせの妙」をAIでアシストして、いい企画を作る方法

藤平:一度また「企画」側に話を戻しまして、白武さんにもう少し、企画術についてお聞きしていきます。普段、いろいろな情報やコンテンツを摂取して、その影響を受けながら企画を考えるとお話しされていました。では、実際にお題に対して企画作業を開始する時、どんな発想フレームを活用されていますか?

白武:恋愛リアリティショーを例にすると、たとえば、ピンクのワゴン車で男女が世界を旅する『あいのり』という番組がありました。あれは2000年代に放送されていたのですが、当時、世間では海外旅行へのニーズが高まっていました。また、『テラスハウス』はシェアハウスが流行り始めた頃に登場しましたし、『オオカミくんには騙されない』は、人狼ゲームが流行った後だったこともヒットの要因じゃないかと思います。

 このように世の中でウケる恋愛リアリティショーの企画は、時代背景やトレンドを捉えていることが多々あります。「今流行っているものと何を掛け合わせられるか」という視点で、企画を考えてみるのが有効なこともあるでしょう。

放送作家の白武ときおさん
放送作家の白武ときおさん

 ただし、あまりにも斬新すぎると受け入れられないこともあるので、「愛とお金どっちが大事?」といった不滅のテーマ、人間の心理を取り入れることもよくあります。

藤平:お題・テーマに、時代背景あるいは普遍的な哲学を掛け合わせて考えるんですね。広告業界でも「アイデアの掛け合わせ」というアプローチはよく使われます。ただ、白武さんのような解像度で掛け合わせができないと、つまらないもの同士を掛け合わせて、結果とてもつまらないアイデアが生まれてしまう……みたいなこともあって。

 この話を聞いた上で、深津さんにお聞きしたいのですが、AIを使ってこの掛け合わせをサポートする方法はあるのでしょうか?

深津:ある程度AIでサポートできますが、やはり平均的な要素の掛け合わせでは面白さに欠けることが多いです。

 僕の場合は、まず、通常ではありえないような両極端な要素を掛け合わせます。「レベル1」と「レベル5,000」の要素を掛け合わせるイメージです。

藤平:言うならば、コンプライアンスを全無視した、世の中で実際に実施することは難しいだろう極端な要素を掛け合わせて、そこから現実的なラインまで調整していく?

深津:そうです。最初に極端なものを掛け合わせ、それを少しずつマイルドにしていくほうが、いきなり面白いものを作ろうとするよりも成功しやすいです。

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「放送作家・白武ときおAI」はどう作る?

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/11/01 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47027

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