店内における顧客行動を可視化してOMOを推進
━━今後もアプリリニューアルのリリースがあると伺いました。その内容についても教えてください。
佐々木:3回目のリリースでは、ホーム画面のパーソナライズ機能と店舗限定の「店内モード」という機能を追加しました。またセキュリティ強化に向けた生体認証ログイン機能や、お取り置き商品のプッシュ通知なども実装しています。
佐々木:店内モードとは、お客様が店舗にいる時の店舗限定のサービスです。前編でもお話しましたが、これまではOMOと言っても実は店舗にいる時のお客様のことを把握できなかったんです。購入の方であればレジで会員証を提示すると思いますが、何も買わなければ「来店いただいた」ということすらわかりません。お店は大切な接点なので、買っていただかなくても「来店いただいた」ということを可視化していこうというのが店内モードの目的です。
お客様が来店した時にアプリの店内モードを立ち上げると、ビーコン機能を使ってお客様の位置情報をキャッチし、お気に入り登録した商品の在庫がそのお店にあるかどうか確認できます。また気になる商品のバーコードをスキャンすると、その店舗に置いてある商品の色・サイズのバリエーションや、その店舗にある新着商品の表示など、店舗の在庫を起点にし、店舗内の商品をより見せていくようにしています。
パーソナライズに関しては、お気に入り登録した商品や過去の購入品を基にレコメンドの精度を上げつつ、「なぜこのレコメンドなのか」をしっかりお客様に伝えられるように具体性を持ってレコメンドする機能を実装しました。もちろんそのためにはお客様のデータを把握する必要があるので、店舗での情報も合わせてしっかり収集していきます。
━━データ活用の方針や方向性についてもお聞かせください。
佐々木:まずは、店舗でのお客様データをしっかり把握し、それを店舗にフィードバックすることに注力したいと考えています。来店したけれど購入しなかったお客様には、来店サンクス通知を送ったり、店内でスキャンした商品と似た商品が出た時に通知したりします。こうしたコミュニケーションを通じて、お客様の好みや、なぜ購入しなかったのかといったインサイトへの理解を深めていきたいと思います。
アプリの役割や位置付けをさらに明確化し、事業全体のグロースを目指す
━━これからの展望をお聞かせください。
岩井:OMOやアプリは、言ってみれば一つの手段、ツールでしかありません。その手段と道具をどう活かしていくかが最も大切な点です。今回のリニューアルの成功はその目標をプロジェクト全体で共有できていたことが大きかったと思います。ただ、お客様行動を軸にした時のデジタルチャネルの役割はどうあるべきなのか、もっと解像度を上げていかないといけません。その点でもBIPROGY様をはじめとしたパートナーとともに協議していくことがこれからの成長につながると思っています。
佐々木:私たちUAが目指しているのは、商品に「付加価値」を与えてお客様の問題を解決し、お客様が自分らしく心豊かな生活を過ごすことです。大げさかもしれませんが、その一部をアプリが担えればと考えております。日々改善しながら店舗にお客様の情報を共有し、良い関係づくりに役立てていきたいと思っています。
渡邉:お客様起点でUA様の体験をより良くしていく活動には終わりがないと思います。我々の強みである技術力、テクノロジーの動向についてアンテナを張って備えていきますし、これからも一緒に理想に向けて取り組みしていきたいと思っています。
島田:私もUA様が目指すお客様への価値提供に少しでも貢献したいと考えていますし、開発に携わったアプリを通じてお客様が「便利だな」「レコメンドされたこの商品買いたいな」と気持ちが動くようであれば本当に嬉しいです。
OMO機能をオールインワンで提供する「Omni-Base for DIGITAL’ATELIER」
Omni-Base for DIGITAL’ATELIERは、店舗とECを横断した在庫管理や顧客管理が可能なバックオフィス機能を兼ね備え、OMO戦略を実現するためのフルフィルメント業務全般をオールインワンでカバーします。本記事で興味を持たれた方は、DIGITAL’ATELIER公式サイトからお問い合わせください。