企業は2025年以降のトレンドにどう向き合う?
本日ご紹介した「居場所の多様化・細分化」という流れは、生活者のリアルな顔が見えづらくなり、広告を打つにしてもどのSNSプラットフォームが分散されてしまうため、今後のプロモーションの難易度はどんどん高まると言えます。
このような背景のなか、筆者の考える企業のマーケターが注力しておくべきことはシンプルに以下3点です。
1.SNS各社が発表する最新MAUは常に頭に入れておく
新興SNSは従来の大手プラットフォームと比べるとMAUには非常に大きな開きがあります。たとえば、若年層を中心に急激に利用者数が伸びているとはいえBeRealは430万、対してInstagramは6,600万。広告活用する場合は利用者の総ボリュームを念頭において何を目的に活用すべきかジャッジできるようにしておくべきです。
また自社の商材の場合、MAUがどの程度まで成長したら本腰を入れるか、あらかじめ目安を持っておくのも良いかもしれません。
2.n=1の掘り下げを継続し変化に気づける状態をつくる
SNSプラットフォームの複雑化に左右され過ぎず、自社商材のお客様(もしくは他社商材も含めた同カテゴリのお客様)を起点として何が重要かを常に把握しておきましょう。そのためにn=1インタビューやパネル調査を定期的に実施し、お客様の購買行動のきっかけとしてどのようなSNSのどのような情報が影響を与えているのか変化をキャッチアップできる状態をつくっておくことが重要です。
もし変化があればそれを広告代理店やコミュニケーション戦略のパートナーにも共有し、新たなSNS攻略の打ち手を試してみるというサイクルが最も効率的だと考えます。
3.SNSプラットフォーム事情に詳しいパートナーを抱えておく
お客様の変化に対応するための打ち手を考案すると言っても、最新のSNS事情を把握できているパートナーがいないことには攻略法が見えません。
SNSを中心にした生活者変化に敏感で、SNSプラットフォームに対してもできるだけフラットな立場を取れる戦略パートナーに必要な時に相談ができる関係を作っておけると良いでしょう。
SNSを取り巻く新たなトレンドは2025年の間にどれだけダイナミックな動きを見せるのか、またその変化の中で企業と生活者の関係性はどのように進化していくのか、筆者も引き続き追い続けていきたいと思います。