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【特集】イマドキの中高生・大学生のインサイトを探る

シーブリーズが世代を超えて中高生に愛され続けるワケ ブランド戦略の変化と不変性

多様な時代だからこそ「ブランドの不変的価値」をぶれさせない

──常に「今の中高生」に選ばれ続けるために、意識していることはありますか?

 最も意識しているのは、「不変と可変を見極める」ことです。どんなに時代が変わっても、120年続いたシーブリーズブランドを育て続けることが私たちの使命。そのためにはコアな価値を守りつつ、環境や時代によって変えていくべき部分は柔軟に変化させていくという、見極めが大切だと感じています。

 そしてこの見極めには、自分たちがターゲットのことをとことん深く知ることが必要になります。ターゲットの気持ちを想像できなければ、本当にターゲットが欲しているものを見極めることはできません。シーブリーズでは具体的なペルソナを描くために、定期的に中高生とじっくりお話しする機会を設けています。

 座談会やインタビューに加え、時にはご自宅に訪問させていただくこともあります。頑張っていることやお悩みをうかがいつつ、部屋には何があるのか、どんな持ち物を持っているのか、手の動き、無意識の行動まで、細部を観察させていただいております。言葉に表れるのは直接的なニーズですが、行間を読み、その裏にある感情まで掘り下げて考えることがポイントです。

──実際の生活環境に入ることで、単なるアンケートやヒアリングでは得られない深いインサイトを汲み取ることができているのですね。そんなシーブリーズブランドの今後の展望を教えてください。

 「地球沸騰化」が叫ばれ、日常生活を過ごすことも苦しい昨今の夏において、瞬時に爽快感を得られるシーブリーズは、ますますその価値を発揮できると考えています。特に中高生は、通学、体育の授業、部活動、課外活動など、過酷な環境に置かれるシーンも多いでしょう。猛暑・酷暑の中で頑張るみなさんの青春を応援すべく、提供価値を一人でも多くの中高生に届けていきます。誕生から120年以上、これから先も長く愛されるブランドとして育てていくことが、今後の使命であり展望ですね。

──最後に、中高生をターゲットとした展開を考えている読者へメッセージをお願いします。

 若者のニーズが多様化している時代です。たとえば、シーブリーズの「汗を流すシーン」一つとっても、部活で汗を流す子もいれば、勉強やバイトで汗を流す子、SNS活動に汗を流すインフルエンサーの子もいるでしょう。十人十色のニーズに対して、誰にどうやって伝えれば響くのだろうかと悩むマーケターも多いかもしれません。多数のクリエイティブパターンを作ればコストがかかりますし、安易にバズを狙っても一瞬で終わってしまいます。

 ターゲットに寄り添うことは必要ですが、あらゆるニーズに応えなければと迎合する必要はないのではないでしょうか。それよりブランドの不変的価値を見つけ、考え方の軸にすることが大切だと思います。それはきっと、個人のニーズも、時代をも超越する価値になっていくはずです。

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/02/26 09:30 https://markezine.jp/article/detail/48176

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