パッケージ改善や新規顧客獲得にもレシートデータが寄与
新商品のローンチ時以外にも、ONEのデータは様々な局面で活用できる。「キャンペーン開始前や終了後もデータを取れる点がONEの強みの一つ」と新井氏は語る。

次の図は、クライアントが指定した商品の購入レシートを高く買い取る「レシート買取ミッション」を活用したキャンペーン(以下、マストバイキャンペーン)実施前後の購入数をまとめたものだ。

マストバイキャンペーン期間中に購入数が増えることは想像に難くないが、この図を見ると実施後も実施前より購入数が増えている。つまり、マストバイキャンペーンでトライアル購入した後にリピート購入したユーザーがいるわけだ。
「ONEでは、マストバイキャンペーン実施前後の変化や、競合と比較した自社商品の強み/弱みを把握できます。また、ユーザーのライフスタイルを知り顧客理解をした状態で、コミュニケーションできる点が強みです」(新井氏)
ONEのデータを商品の改善に役立てた事例として、新井氏は日本製紙クレシアのウェットティッシュ「PULP WET 100」を挙げる。この商品は、既存のウェットティッシュにはない機能性を備えながらも、商品の強みが消費者に伝わっていなかったそうだ。そこで、エリアを絞ったマストバイキャンペーンをONEで実施した。
実施後のアンケートを通じて、商品の強みがパッケージで訴求しきれていないことが浮き彫りになったため、パッケージのリニューアルに至ったという。
「マストバイキャンペーンに参加したユーザーの97%以上がPULP WET 100の新規ユーザーだったため、ONEが新規顧客の獲得にも寄与した好例と言えます。また、ONEに商品特徴を掲載することで機能面での強みを訴求し、リピート購入を促進しました」(新井氏)
主要SNSと遜色ないアクティブユーザー数
新井氏によると、ONEでは国内の月間消費の約1%に相当する規模の消費を、毎月トラッキングしているそうだ。レシートはどの流通業態でも使われているため、国内リテールのカバー率はほぼ100%だという。
「ONEのユーザーIDを、クライアントが保有する会員IDやECサイトのID、あるいはLINEなどのCDPと紐づけることも可能です。これにより、プロモーションを出し分けてリピート購買に生じる差を分析することもできます」(新井氏)
レシートデータのボリュームを確保するためには、多くのユーザーから継続的に利用される必要がある。ONEで1年間アクティブにレシートを投稿するUUは 16.3万人で、Instagramなど主要SNSと遜色のない頻度で利用されているそうだ。

「毎日チェックインするユーザーにインセンティブを付与したり、年末にその年の買い物を振り返るイベントを開催したりと、ユーザーにとって楽しい体験の提供にも努めています」(新井氏)
最後に新井氏は、ONEが認知から興味関心、検討、購買、リピート・定着まで、ワンストップで支援できるマーケティングソリューションであることを強調し、本セッションを締めくくった。
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