Z世代のインサイトは捉えるには? 5つのポイント
今瀧氏は次に、Z世代のインサイトを捉えるために必要な5つのポイントを提示した。
- 都合のいいターゲット設定はやめよう。「実在する人物」をペルソナに:実在する人物はSNSで見つけることは簡単だが、「こんな人がターゲット」という人を実際に捜し当てたほうがいい。
- コミュニケーションは消えない。コアファン→ファンへの会話を注目しよう:コミュニケーションは人が人である以上、なくなることはない。コアファンがどのようにファンや友人らに説明をするのか、そのコンテクストに注目することが大切。
- 消費者同士のコミュニケーション(UGC)をそのまま広告にしちゃおう:消費者同士のコミュニケーションこそが、広告の素材になりえる。広告くさくないリアルな声が共感を呼ぶ。
- n=5で抽象化した共通項(60点)を掘り当てよう:n=1ではなく、n=5、つまり5人がなんとなく共通して共感できるポイント(60点)を探ることが拡散につながる。
- チームに「若者(ターゲット)」の声を取り入れよう:当事者の声は必須。彼らの声を取り入れていくべき
「エモマーケティングは単なる感情的なアプローチにとどまらず、消費者が自らブランドの一員として関わる仕組みを作ることで、持続的なファンを生み出すことが可能になります」(今瀧氏)

「ユーザーに一瞬で価値を伝えられるか?」が鍵に
今瀧氏は、Z世代市場の将来性について「Z世代は、10年後も20年後もZ世代のままです。この市場は確実に成長します」と語る。
短期的に見ればまだ年齢の若い彼らの購買力は低いかもしれないが、長期的に見れば右肩上がりに成長していく市場である。Z世代の価値観が社会のスタンダードになっていくことを考えれば、今後のマーケティング戦略では彼らの消費行動を的確に捉え、共感を得られるコミュニケーションを設計することが重要になる。
これまでのようにトレンドは新たに生み出されるというよりも、時系列などは関係なくコアになったファンがファンに伝えていくことで再生産されていく。そのため昔のモノ・コトが今になって流行ることもある。
「コンテンツはデジタル上に長らくストックされており、それを誰がどのように見つけ、どのように伝えるかで拡散します。これをマーケティングプロモーションで再現するには、『エモを刺激するUGC』と『タイパニーズ』を両輪活用し、ユーザーに一瞬で価値を伝えられる作り込みが求められます」と今瀧氏は述べ、同セッションを締めくくった。

 
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                
                                 
                                
                                 
              
            