PLAN-Bマーケティングパートナーズは、生成AIを起点としたWebサイト流入およびCVRについての独自調査「生成AI経由の流入およびCVR調査」を公開した。
調査は、生成AI(ChatGPTなど)を参照元とするセッション数やCVRの傾向を明らかにすることを目的とし、2025年2月1日から4月30日まで複数のクライアントWebサイトを対象に実施。対象サイトはいずれも生成AIに特化した対策は未実施となっている。主な知見は以下のとおり。
1. 生成AI経由セッションの増加が8割超に
調査対象のうち83.0%のWebサイトで、生成AI経由のセッション数が増加していた。

中でも最も伸びたサイトでは605.6%のセッション増と、急激な成長を示す結果も見られた。一方で、サイトごとの伸長率には大きなばらつきが発生している。

また、生成AI経由のセッションが全体セッション数に占める割合は大きくても1%未満であり、全体流入としてはまだ小さい比率にとどまっている。

2. 生成AI経由のCVRは従来チャネルを上回らないケースが多数
「生成AI経由セッションはCVにつながりやすい」という一般的な見方を検証した結果、生成AI経由のCVRが他チャネルより高かったのは35.1%のサイトにとどまった。生成AI経由のセッションのCVRが伸び悩む要因としては、情報収集目的の流入が多かった可能性や、生成AIでの会話内容と一致した文脈のランディングページが設計できていないことが考えられるという。

3. 今後注目すべきは“流入の質”と戦略的対策
生成AI経由での流入は増加傾向にあるものの、「CVにつながりやすい」とは限らない現状が示された。今後は単なる流入数の拡大ではなく、ユーザーのニーズに即した質の高い流入とCVへの結び付きを重視した戦略的な取り組みが必要だと指摘している。自社のデータ分析やコンテンツ、ランディングページの最適化など、新しい対応が求められる。
【調査概要】
- 調査名:生成AI経由の流入およびCVR調査
- 調査期間:2025年2月1日~4月30日
- 対象:無作為に抽出した複数のクライアントWebサイト(生成AI特化対策は未実施)
- 方法:GA4より参照元ごとのセッション数・CVRを集計
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